石破茂氏「岸田総理が何をしたいのかいまだに分からない」 内閣改造、解散総選挙にも否定的

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内閣改造、解散総選挙は?

 外から言いたい放題にも見えるが、総理・総裁の座に手が届きかけた石破氏。岸田総理が反転攻勢に出るには何が必要と考えるのか。

「美辞麗句じゃなくていいから、自分がやりたいことを示す“語る力”でしょ。この国に何を残したいのかを捨て身で訴えれば必ず国民は共感する。人口、食料、エネルギーや財政など、このままでは国がもたないってことを率直に語らなきゃ」

 一方、自民党内でささやかれる内閣改造や解散総選挙についてはあくまで否定的だ。

「改造すべきだとはまったく思わない。8月の人事だって、考え抜いて適材適所にしたはず。それを変えるなら、理由が明確じゃないと国民の不信を呼んじゃう。他方、解散は議会と内閣の意思が違う時に主権者たる国民に聞いてみようというのが本質。旧統一教会問題を抱えた議員のみそぎのためかもしれないが、それが大義名分になるとは思わない」

 とうとうと語った石破氏。来年はしっかと組まれた両腕をほどき、「捨て身」で国に尽くす姿も見てみたい。

青山和弘(あおやま・かずひろ)
政治ジャーナリスト、星槎大学非常勤講師。1968年、千葉県生まれ。元日本テレビ政治部次長兼解説委員。92年に日本テレビに入社し、野党キャップ、自民党キャップを歴任した後、ワシントン支局長や国会官邸キャップを務める。与野党を問わない幅広い人脈と、わかりやすい解説には定評がある。昨年9月に独立し、メディア出演や講演など精力的に活動している。

週刊新潮 2022年12月22日号掲載

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