中日・立浪監督「捕手が欲しい」と明言…難航必至のトレード第3弾、“主力級”を放出できるかがカギとの指摘も

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ターゲットとなる有力候補は?

 中日は、阿部寿樹と京田陽太のレギュラー内野手2人を放出するなど、このオフは積極的なトレードを断行したが、ここへ来てさらなる動きを見せる可能性が高くなっている。12月17日、地元局のテレビ番組に出演した立浪和義監督が「(正捕手の木下拓哉に次ぐ2番手となる)キャッチャーが欲しいと考えていますね」と発言し、トレードでの捕手獲得を示唆したのだ。【西尾典文/野球ライター】

 中日のキャッチャー事情を改めて見てみると、木下が正捕手として攻守に存在感を見せている一方で、今年2番目に一軍出場が多かった石橋康太がオフに右肘と左ひざの手術を受けて、来季の開幕には間に合わない可能性が高い。また、そもそも在籍している捕手は6人しかおらず、そのうち2人が高校卒2年目以下の若手ということを考えると、もう1人は一軍レベルの捕手が欲しいというのもよく分かる。

 では、他球団で狙い目となるターゲットとしてはどんな選手が挙げられるのだろうか。

 有力候補となりそうなのが広島の磯村嘉孝だ。一軍通算248試合の出場経験があり、今年も貴重なバックアップ要員として活躍。今年で30歳と、捕手として脂が乗ってくる年齢でもある。

 一方で広島のチーム事情を見ると、今年までサードや外野を守ることが多かった坂倉将吾が、来年から捕手に専念すると言われており、その影響で磯村の出番は減る可能性は高い。それを考えると、広島が磯村を放出する可能性は否定できないといえそうだ。

よほどの“交換要員”を出さない限り……

 しかし、東海地区にあるテレビ局のスポーツ記者は「磯村の獲得は難しいのではないか」と指摘したうえで、こう話す。

「このオフは長野久義を巨人に無償トレードで放出しましたが、これはかなり特例的なもので、広島は近年あまりトレードに積極的ではありません。磯村は一軍での経験も多く、チームのことをよく知っている選手です。そんなキャッチャーを、同一リーグの中日に出すことはリスクが大きいという考えが多いようです。中日がよほどの“交換要員”を出さない限り、磯村を獲得することは難しいのではないでしょうか」

 広島が過去5年に成立させた選手同士の交換トレードはわずか3件、しかも全てがパ・リーグ球団との間に成立したものとなっている。磯村を“余剰戦力”と考えたとしても、確かに、同一リーグの中日へ移籍させるのは得策ではないと考える可能性は高そうだ。

 一方のパ・リーグでは、ともにFAで捕手を獲得したソフトバンク、日本ハムは現有戦力の捕手を放出する可能性は考えられる。しかし、この2球団とのトレードもスムーズに進むかというと、そういうわけではなさそうだ。

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