平良海馬「先発転向」で朝令暮改のナゼ 西武がナーバスになる“トラウマ”

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WBC辞退で来季への本気度

 プロ野球パ・リーグで今季最優秀中継ぎ投手に輝いた西武の平良海馬投手(23)が12月4日に2度目の契約更改交渉に臨み、2019年オフから希望していた先発投手への転向挑戦が球団に容認された上で、来季の推定年俸は前回提示額と同じ7000万円アップの1億7000万円でサインした。早速、自身のYouTubeチャンネルでは「(交渉の)部屋に入った時に『来年先発をやらせます』といっていただけて良かったです。うれしく思いました」と報告した。

 西武は同2日に行われた1度目の交渉で、渡辺久信GMが先発転向を認めていなかった。同GMが主張していた通り、起用法は首脳陣の専権事項だが、わずか2日で選手の希望を通すという前代未聞の決断に至った。そのウラには球団がナーバスにならざるを得ないチーム事情があるようだ。

 平良は契約後に、先発として将来的にMLBに挑戦する希望があることも明かした。既に辣腕代理人のスコット・ボラス氏と契約済み。海外フリーエージェント(FA)権取得は最短でも27年オフの見込みだが、その前にポスティングシステムによるMLB移籍が可能なだけに、早期に先発転向したいのだろう。来季は開幕からの先発ローテーション入りを目指すため、MLBを希望する選手には格好のアピールの場となる3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を辞退して備えるほどの本気度だ。

「メジャーではリリーフより先発の方が高額な契約を結べる。年齢などから渡米を逆算すると、先発で実績を積んでいくリミットは近づいていた。毎日のように準備するリリーフは体力的に厳しく、故障のリスクも高い。一刻も早く先発に転向するよう、ボラス氏サイドからのプッシュもあったに違いない」(米大手マネジメント会社の代理人)

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