なぜフェンシング選手のスキャンダルが続く? 選手が競技の地位向上に気付けず…「鈍感にもほどがある」

スポーツ

  • ブックマーク

Advertisement

 タレントの武井壮(49)が、日本フェンシング協会の会長職を退任した。任期満了に伴うものだというが、スポーツ紙デスクによると、

「普通は何期か務めるもの。“武井おろし”などもなく、本人が言う通り、自らの判断で身を引いたようです」

 なぜ身を引いたのか。

「武井さんいわく『僕が(会長で)いることのマイナスも考えて』とのこと。やはり、あの一件が決め手となったんですね」

 それは6月に週刊文春が報じた“合宿事件”のこと。男子エペ代表の沖縄合宿で、選手たちがバナナボートで遊んだり、妻子持ちの選手が元カノといちゃついたり、といった所業が写真付きで詳報されたのである。

「その後、武井会長が釈明し、他メディアが後追い。彼が出演するTBS系『サンデー・ジャポン』でも集中砲火を浴びていましたし、あそこまで炎上したのは武井さんという有名人がトップにいたからでしょう」

 もっとも、武井が退任してフェンシング界の醜聞が消えると思ったら大間違い。

「元の記事は“観光旅行同然の合宿に、公費たる助成金が使われそうだ”と批判する真面目な内容。タイトルにも本文にも“武井”は登場していません」

 タイトルは〈フェンシング金メダリストが元カノとサンオイル密着写真〉。“武井会長”だから狙われたのではなく、メダリストだから狙われたにすぎない。

変化についていけなかった選手たち

 実はいま、日本のフェンシングは成長著しい。東京五輪男子エペ団体で金メダルを獲得した後も、今年7月の世界選手権で女子サーブル個人が金、団体が銅、男子エペ団体が銅メダルを獲得した。喜ばしい一方、武井氏にしてみれば心配の種が増えていたことになる。

「武井さんは就任時“フェンシングをメジャー競技にする”との目標を掲げ、バラエティー番組に選手を出演させるなど露出度アップに努めた。でも選手がその変化についていけず、自分たちの価値が上がったことに気付けなかった。文春は、例の合宿の直前にも別の選手の不倫疑惑を報じています。その直後にあんな合宿をやっていたのですから、鈍感にもほどがある」

 思えばサッカーの森保ジャパンがバナナボートに興じるわけがない。フェンサー諸君、武井氏のせいにせず、改めて日の丸を背負って戦う意味を考えるべし。

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。