ウクライナから日本に渡った3人のバスケ選手 「今までの人生で一番充実」

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「同じ国民同士、話ができてうれしかった」

 唯一、家族連れで来日したオレクサンドル・アンティボ選手(27)は、203センチの長身を生かしてパワーフォワードとして活躍中。チームは昨季、B3(3部リーグ)最下位に甘んじたが、今季は「プレーオフに進出したい」と意気込む。

 愛妻、愛息と共に笑顔で歩く様は平和そのもの。ウクライナがこのような状況になることを多くの人が願っているはずだ。

 金沢武士団は今年、人口46万人の金沢市から七尾市の田鶴浜(たつるはま)(人口約1800人)に練習拠点を移した。中野秀光代表は「地域密着でスポーツを通して地域を元気にすることの意味を知ってもらうため」と説明する。

 先日横浜で行われた試合では、関東に住むウクライナ人たちが連れ立って会場に駆け付け、声援を送った。

「同じ国民同士、話ができてうれしかった」とオレクサンドル選手。ウクライナの人口は4千万人超、日本には約2千人の同国出身者が住んでいるという。三人はスポーツを通して、日本にいる同胞たちをも元気にしているに違いない。

撮影・本田武士

週刊新潮 2022年11月24日号掲載

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