前田大然の母が明かす「サッカー部除籍事件」、母が結婚指輪を売って育てた浅野拓磨 「森保ジャパン」メンバーの濃すぎるファミリーヒストリー

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ベビーカーは使わず、外でも裸足

 先輩であろうとタメ口で接し、試合前には「ゴール? 期待してもらっていい」「俺が引っ張る。勝たせる」とビッグマウスを連発する。とにかく物怖じしないのだ。

「あの中田英寿のW杯デビューも21歳でしたが、それを彷彿とさせます」

 そんな怪物を生んだ背景には父の家庭教育もあって、

「お父さんは筑波大学のサッカー部出身です。10年前には子育てについての本を出していますが、その中には、体力をつけるためにベビーカーはなるべく使わず、家にこもるのでおもちゃは置かない。あるいはテレビも見せず、足裏の感覚を養うため、外でも裸足で過ごさせるなどの“英才教育”を行ったことが記されています」

 そのかいあって、W杯出場を果たした久保。ゴールを決めたら、どんな「ビッグマウス」が聞けるのか。

祖母から「もう面倒を見切れない」

 他方、

「うちの大地は決して順調なコースを歩んできたわけではありませんでしたね」

 と実父が語るのは、司令塔としてチームの命運を握る、MFの鎌田大地についてである。鎌田は26歳。現在はドイツのアイントラハト・フランクフルトに所属し、中心選手として活躍している。が、父・幹雄さんが言うには、

「大地は愛媛生まれで3歳の時にサッカーを始めました。すぐに熱中しましたが、小学校6年生の時、JFAアカデミー福島の選考試験を受け、最終審査で落選してしまった。本人はショック。中学ではガンバ大阪のジュニアユースに誘われ、入団することにしたんです」

 12歳にして親元を離れ、大阪・岸和田にあった母方の祖母の家に住むことになった。しかし、初めての経験で“事件”は起こる。

「軽いホームシックになってしまったんです。おばあちゃんも預かる責任を感じ、親身になってくれていたんですが、中2のある日、妻に“もう面倒を見切れない”と電話をしてきたことがありました。僕も大阪に行って話し合いをしましたよ。おばあちゃんが言うには、あいさつしても“うん”としか返事をしない、野菜を出してもきちんと食べないと。お弁当の中におでんを入れたのに、それを友達に見られるのが恥ずかしいと言って帰ってくるということもあり、いろいろたまってしまっていたんでしょう。よくある思春期の衝突ですね」

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