昭恵夫人擁立案も消えない“安倍VS林”戦争の泥沼 安倍派は報復に戦々恐々

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

“最後の切り札”

 危機感を募らせた安倍派は当初、安倍氏の兄・寛信氏の長男である寛人氏の擁立を検討したという。

「これには“ゴッドマザー”こと、祖母の洋子さんも賛成しましたが、当の本人が固辞。その後、寛人氏が県民葬に出席しなかったこともあり、弔い合戦となる補選への出馬は困難な状況だ。

「県東部の2区を地盤とする岸信夫前防衛相の長男・信千代氏を立てる案もありました。が、いずれは父親の選挙区を継ぐのが既定路線。加えて“腰掛けの出馬では4区の選挙民にあまりに失礼”との声で立ち消えになりました」

 ほかにも岸家の次男を安倍家の養子に迎える案や、下関市の前田市長の擁立も模索された。が、県内の3選挙区の二つを安倍家と岸家が占めることへの反発が予想されたほか、市長に旧統一教会との接点が指摘されたことで、これらの案は早々に見送られたという。

「そこで“最後の切り札”として浮上しているのが、昭恵夫人を補選の1回限りで擁立する“ワンポイントリリーフ案”です。本人はすでに“出馬はしない”と明言していますが、地元幹部は“状況はあまりに厳しい。じっくり話せば分かってくれるんじゃないか”と、改めて説得に乗り出す構えです」(地元関係者)

 棺を蓋(おお)いて“後継”いまだ定まらず――。

週刊新潮 2022年11月10日号掲載

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。