バッハ肝いりの“新マラソン”のせいで30億円の大損? 「東京マラソン中止分の損失はいずれ補填できる」との声も

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 今月16日、国立競技場を発着地点とした東京レガシーハーフマラソンが行われた。聞き慣れない市民レースだが、開催された経緯をご記憶の向きも多かろう。

 2019年秋、IOCが東京オリンピックのマラソン開催地を札幌に変更すると宣言。怒った小池百合子都知事らを宥(なだ)めるため、トーマス・バッハIOC会長が「大会閉幕後、使わなかったコースで『オリンピックセレブレーションマラソン』を開催したらどうか」と提案したのだった。

 それが遂に実現したわけだが、沿道に五輪マークは見当たらない。メダルや参加賞にも刻まれていないという。もしやと公式サイトをのぞいてもオリンピックのオの字も見つからない。その上、言い出しっぺのバッハ会長は来日をドタキャンしたときたもんだ。どこまで東京をバカにするのか。

30億円超あったはずの収益が…

 そもそも、このレースは大損害をもたらしている。

「元々、この日はフルマラソンの東京マラソンが行われるはずだったんです」

 とスポーツ紙陸上担当記者が明かす。

「コロナのせいで21年の大会が延期され、22年冬に実施されたため、22年大会を同年秋に行うことに。ところがそこに、ハーフマラソンが横入りしてきた。主催する東京マラソン財団は泣く泣く22年大会の中止を決めたのです」

 東京マラソンは、参加料とスポンサー料だけでも1回当たり30億円超の収益があるとされる。それがまるまる消えてしまったのだ。

“ぼったくり男爵”の異名をとる彼と関わるとロクなことがないということか。

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