パートナーが出産してもオレ流を貫く才賀紀左衛門 「事実婚インフルエンサー」はなぜうまくいかない?

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インフルエンサーの悲しい性? 形式にこだわらないと言う人ほどこだわる「幸せな家族」イメージ

 彼らが言うように、家族の形は人それぞれ。けれども「籍を入れてもらえない」「子どもがかわいそう」と見られがちな風潮に反発してか、「最高のパートナー」「幸せ」というワードがやたらと多い点はなぜか同じだ。

 それはインフルエンサーとして祭り上げられてしまった有名人の、悲しい性かもしれない。思えば才賀さんは格闘家と名乗っているが、実質はブロガーだ。はあちゅうさんも作家という肩書にこだわっていたが、有名ブロガーと認識している人も多いだろう。MEGBABYさんもryuchellさんも、インフルエンサーとして爆発的な支持を得た人である。

 だからこそ彼らは、自分の生き方がいかに新しくて幸福かを殊更に言わないといけないという思いにとらわれすぎているのではないか。才賀さんは前妻への当てつけという印象もあるが、そもそも法的な関係の有無にかかわらず、他人と暮らし子どもを産み育てることは大変なことだ。でもその大変さを「平凡さ」や「生活臭」と読み替えて我慢すると、自分やパートナーの首を絞めることになる。

 憧れの存在である以上、いついかなる時も余裕でキラキラし続けるのが役目。アンチも多いし、負けるわけにいかない。そう力んでいても、どこかで亀裂が生じる。ryuchellさんは離婚にあたり、「“夫”であることには、つらさを感じてしまうようになりました」と、自分が創り上げた理想の夫像にとらわれていたと語っていた。人気インフルエンサーならではの新しいライフスタイルを掲げつつ、世間に受け入れられるギリギリのラインを見極めるのは相当大変だったはずだ。

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