「神の子」田中将大、ワースト黒星で「普通の子」に 復活には楽天残留より「巨人移籍」の荒療治

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「真剣に移籍を検討するべき」

 田中が再び、輝きを取り戻すためには前出の元監督は、まずは「ストレートを磨き直すこと」をカギに挙げる。と同時に、「環境を一新することが効果的」とし、FA権を行使しての移籍先に国内3球団、日本ハム、阪神、そして巨人を勧める。

「田中は高校から駒大苫小牧に進んだ。北海道は第二の故郷で、(妻の)里田まいさんは札幌出身で縁は深い。仙台もそうだが、ファン、メディアが温かい目で見守ってくれる北海道よりはヤンキースの本拠地のニューヨークのようなメディアが辛辣な土地柄の方が、持ち前の気持ちの強さが前面に出てくることが考えられる。その意味では阪神と巨人。阪神は田中の故郷の兵庫がホームということもある」

 日本ハムは来季、新球場をオープンさせる。記念すべきシーズンで、田中はその目玉になる。

 阪神は西勇輝投手にFA移籍、藤浪晋太郎投手にはポスティングによるMLB移籍の可能性がある。巨人は菅野智之投手に往時の力がなく、先発投手陣の強化が最優先課題で、東西の伝統球団に田中はフィットする。

 楽天にとって田中は、東日本大震災からの復興の象徴となった13年の日本一で最大の功労者だった。直後のポスティングシステムによる移籍ではヤンキースから約20億円超の巨額の譲渡金をもたらした。200勝へのカウントダウンは興行的なうまみもあり、来季残留を求める方針は不動だろう。

「それでも、田中は選手人生を考えると、真剣に移籍を検討するべき。移籍を繰り返したダルは、そのたびに新しいチームで認められることも刺激に進化してきた。楽天での居心地の良さを捨て一から出直すことも考えて欲しい」(同)

「神の子」復活へ、今オフは分水嶺なのかもしれない。

デイリー新潮編集部

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