岡田彰布氏は「阪急タイガース」初代監督? 平田2軍監督の昇格案“消滅”で阪神の影響力低下くっきり

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矢野監督の異例の退任表明に、コロナも逆風

 藤原オーナーと角会長との間のやり取りに何があったのかは不明だが、最終的に球団の平田案は却下される形になった。

「仮に今季、チームが優勝するなどしていれば球団の発言力が強くなり、平田案が通っていた可能性はある。角会長らは今季、矢野監督に前代未聞のキャンプイン前日に退任表明するという行動を許し、チームやファンを混乱させた責任を球団に求めたのかもしれない。やはり球団に任せてはいられない、と。球団は阪急の介入を許す格好の口実を与えてしまった」(同)

 さらにコロナ禍であることも、球団には逆風になったようだ。

「人気球団の阪神は通常開催に戻った今季も球界では随一の集客力だが、コロナ前の水準には戻っていない。05年を最後にリーグ優勝から遠ざかるチームの立て直しとともに、ファンを呼び戻すことも新監督の仕事。この点で平田さんでは荷が重いと判断されたのではないか。直近では05年の優勝時に監督を務め、選手時代の実績や知名度で平田さんを上回る岡田さんが選ばれたのだろう。もちろん、岡田さんの起用を望んでいたとされる角会長との関係の深さが背景にあったからこそだが」(同)

 阪神を象徴する一人で、選手、監督としても抜群の実績を誇る岡田新監督の再登板。だが、就任までのプロセスは星野仙一監督の後を受けた前回とは全く異なり、阪神の影響力低下が如実に表れた、球団史の転換点とも言えるのではないだろうか。

デイリー新潮編集部

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