“リミットまで3カ月” BTSコンサート「工場跡地」からの会場変更に見える焦り

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 10月15日に韓国・釜山で開催される予定のBTSの無料コンサート。2030年の釜山万博誘致を目的とした公演だが、9月2日になって急きょ会場が変更になった。背景には、ファンの訴えがあるというが、現地ではどのように報じられたのか。

ファンが危険性を指摘

 10月15日に行われる予定の「WORLD EXPO 2030 BUSAN KOREA CONCERT BTS <Yet To Come> in BUSAN」は、BTSにとって3月の韓国・蚕室オリンピック主競技場、4月のアメリカ・ラスベガス公演以来、およそ6カ月ぶりのコンサートとなる。

「6月にグループ活動の一時休止を発表したBTSは、ソロでの活動を本格化しています。グループ揃っての活動が当分見られないかと思った矢先、釜山で無料コンサートが開催されることになりました。ファンの中では、このコンサートを逃したら、しばらくの間は7人揃っての公演は見られないだろうと言われています」(BTSのファン)

 ところが、コンサートの具体的な情報が明らかになるにつれ、ファンの中では会場の立地についての懸念が広がった。

「現地韓国のファンを中心に、コンサート会場の危険性が指摘され始めました。どうやら何もないガラス工場の跡地に10万人規模のコンサート会場を作る無謀な計画だったようで、事務所に対して計画を見直すように訴える動きが出てきました。日本のファンでも、アクセスの悪さや会場の安全性への不安からチケットの申し込みを躊躇する人が増え始めました」(同)

事故の可能性、交通マヒも

 そうした声を受け、9月6日には、釜山キジャン郡イルグァンにある韓国ガラス釜山工場の跡地から釜山のアジアド主競技場に公演会場が変更されることが発表されたのだ。公演会場変更のニュースは日本でも大きく報道されたが、韓国国内の報道を見れば、より詳しい事情が分かる。

〈施設の良し悪しはさておき、施設自体ほとんどないレベルだった。特設ステージは公演会場や運動場ではなく、廃工場の敷地だからだ。一般観客が該当公演会場から出られる出口も1つしかないという。深刻な混乱は火を見るよりも明らかで、安全にまつわる事故の可能性もあった〉(「デイリアン」9月3日付)

〈HYBEが先日発表した案内文を見ると、公演会場に通じる出入り口は1カ所に過ぎず、入退場の際に安全にまつわる人身事故が発生する可能性が高かった。公演会場に向かう交通の便も悪く、公演当日会場一帯の交通マヒは避けられないという指摘も多かった〉(「韓国日報」9月6日付)

 韓国のテレビニュースでも会場の問題が取り上げられ、所属事務所のHYBEや釜山市は会場変更という決断をせざるを得なくなったのだろう。

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