「公明党はウソをついている」被害女性が告発 熊野正士議員の性加害、山口代表らはセクハラ行為を把握していた

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「表に出ると議席が……」と口外しないことを暗に要求

 本誌(「週刊新潮」)が報じた、公明党・熊野正士(せいし)参院議員(57)による、女性へのわいせつ行為と「セクハラLINE」。この際、被害女性は公明党に必死の訴えをしたにもかかわらず、選挙前であることなどを理由に、何の処分もなされなかったことも併せて報じた。すると、公明党は「セクハラ行為について党の側は聞いていなかった」とし、本誌及び同趣旨の記事を掲載した週刊文春を提訴すると発表。これに対し、被害女性は「公明党はうそをついている」と憤慨するのだ。

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 改めて騒動を振り返ると、被害者は関西地方の社会福祉団体で幹部を務める50代独身女性。公明党関係者を通じて熊野議員と知り合い、昨年10月に会った際には臀部を握られる「わいせつ行為」を受け、その後、昼夜問わず熊野議員から身の毛もよだつような「セクハラLINE」が送られてくるようになった(ちなみに熊野議員は既婚者で2人の娘を持つ身だ)。

 今年4月には、夜の11時過ぎに泥酔した熊野議員から電話が来て、卑猥な言葉を浴びせられた。堪忍袋の緒が切れた彼女は、議員を紹介した公明党関係者を通じ、北側一雄副代表に抗議。すると北側氏から電話があり、謝罪を受けた。その際には酔っぱらい電話だけでなく、卑猥な言葉を浴びせられたことも伝えている。翌5月には、山口那津男代表からも電話で謝罪されたが、一方で彼女が「議員を続けてはいけない人です」と伝えると、「それが表に出ると議席が……」と選挙後まで口外しないことを暗に要求された――これが女性の語った被害内容とその後の公明党の対応である。

女性が明かす公明党のウソ

 報道後、公明党は熊野議員について「報道が事実であれば辞職勧告を出す」とコメントを出した一方、口止めについては、電話で山口、北側両氏が謝罪したことは認めたものの、「セクハラ行為については聞いていなかった」とし、いきなり本誌を提訴すると発表したのだ。

 この発表に憤るのは、被害女性である。改めて当時のことを語ってもらうと、

「私は北側さんに被害を訴える際、酔っぱらい電話だけでなく、卑猥な内容があったことについても仲介者にはっきり伝えています。北側さんと話をした際にも、それを伝えています。間違いありません」

「通話時間は56分もありました。北側さんはこの話も当然、山口代表にも伝えたはず。山口さんとの電話の時も、最初からあちらは“この度は申し訳ございませんでした”“重々注意しておきます”と平身低頭でしたから」

 そもそも、酔っぱらい電話だけで与党のナンバー1&2が謝罪の電話を入れるはずがない。深刻な問題だと認識していたからこそ異例の対応になったわけで、うそにしても、もっとうまいうそをつくべきであろう。

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