「岡田健史」「能年玲奈」「井浦新」「永山瑛太」…  芸能人「改名」でブレイクする人、失速する人の違いは何か?

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 芸能人にとって「成功のバロメーター」とされるのが知名度だ。それゆえ、改名には常にリスクとチャンスが付きまとってきた。先日、名前を変えて再出発を宣言したばかりの人気若手俳優の前途を心配する声が上がるなか、「改名」の歴史を紐解くと、そこには明暗を分ける重要な“境界線”があった。

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 9月1日、俳優の岡田健史(23)が「水上恒司」の本名に名前を改めて再スタートを切ることを、新たに開設したSNSアカウントで表明した。前日には水上が所属していた芸能プロダクション「スウィートパワー」が公式サイトで、水上との契約が〈合意により円満に終了〉したと発表。

 本来は、水上との専属契約の満了期間は来年3月末までだったが、水上の〈希望を最大限尊重〉し、契約終了日を〈半年間前倒し〉する異例の対応だった。

 退所に至る背景をスポーツ紙デスクが解説する。

「水上は昨年、専属契約の解除と本名での芸能活動を求めて所属事務所を訴えたものの、提訴から5カ月後に水上側が訴えを取り下げる形で和解した。昨年春に一部週刊誌で所属事務所の女社長によるタレントへのセクハラやパワハラ行為が報じられ、イメージ悪化への懸念や待遇への不満などが重なって訴訟という強硬手段に出たと伝えられます」

 2018年のTBS系ドラマ『中学聖日記』で、主演の有村架純の相手役に大抜擢されてデビューした水上はその後、映画やNHK大河ドラマ『青天を衝け』などに出演。順調に俳優としてステップアップを重ねていた矢先の独立騒動が災いしたか、以降、テレビなどへの露出は激減した。

所属事務所は「お答えしかねる」

 スポーツ紙デスクが続ける。

「水上が提訴する直前には、所属していた女優の南沢奈央や元KARAの知英(ジョン)、俳優の高杉真宙などが相次いで同事務所を退所しており、水上だけがその流れに乗れなかった格好です。今回、水上と事務所双方が“円満退所”を強調していますが、当分の間、“事務所とトラブった”イメージは付いて回る。実は岡田健史の名前は所属事務所が権利者として商標登録しているため、独立には本名での活動以外に選択肢は残されていませんでした」

 スウィートパワーに水上の退所や商標登録について訊ねたところ、

「サイトに掲載した文書がすべてであり、それ以外についてはお答えしかねます」

 との回答だった。

 事務所との独立騒動がトラブルに発展したケースといえば、古くは俳優の加勢大周(本名・川本伸博)のケースが思い出される。給与未払いなど待遇に不満を抱いた加勢は事務所からの独立を画策したが、逆に事務所側から“芸名の使用禁止”を求める裁判を起こされ、騒動は泥沼化――。

 さらに事務所側は「新加勢大周(坂本一生)」をデビューさせるなどして徹底抗戦したが93年、東京高裁で芸名使用を認める、加勢にとって“逆転勝訴”となる判決が下された。しかしトラブルの表面化で表舞台から姿を消すことになった加勢は08年、覚醒剤取締法違反などで逮捕され、芸能界から事実上引退した。

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