大谷翔平「逆転MVP」に一抹の不安 記者投票で「WAR」「ダブル規定」以外の“決め手”とは

スポーツ 野球

  • ブックマーク

Advertisement

大谷の取材対応に、米メディアが批判記事

 両雄の今後のMVPレースを、前出のMLB記者が占う。

「ジャッジは62号でなくても60号に乗せればインパクトが大きい。大谷は『規定投球回、規定打席』のダブル規定の到達で対抗できる。ジャッジが62本塁打以上放ち、大谷が35本塁打、13~14勝に上積みすれば本当に悩ましい。数字で明らかな優劣が出ないと、1、2位票は割れるのではないか」

 だが、その際に大谷の票で、ある懸念が生じるというのだ。

 大谷は今季、一部の米国人記者に取材対応が少ないと記事で批判されたことがあった。大谷の記者対応は基本的に登板時のみで、ホームランを打っても打者としては決勝点につながるなど相当な活躍でない限り、対応しない。試合前のクラブハウスに姿がないことも珍しくないそうで、記者泣かせではあるのだ。

「二刀流で調整に忙しいのは米国でも理解されている。しかし、昨季まではコロナ禍でクラブハウスに記者が出入りできなかったが、今季からは可能になり、試合前の取材が復活した。MLBを代表するスターになり、ファンの関心が高い大谷の取材機会が少ないと、不満を抱いている記者もいるのではないか」

 記者も人間だ。2年連続MVPの快挙に、一抹の不安が残っている。

津浦集(つうら・しゅう)
スポーツライター

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。