アナハイム市長汚職で大谷翔平の契約に暗雲 狙うは「特別扱い」か「勝利」か

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エンゼルスが一番望ましい環境か

 10年総額で5億ドル以上(約680億円)という話も。富豪オーナー、モレノ氏がポケットマネーで支える可能性もささやかれている。

 とはいえエンゼルスは、先の売買を実現させたかった。今年オフ、話がまとまらなければ、来年7月末までのトレードもありうるが、結局は大谷自身の思いが大きく影響するという。

「大リーグでは投手は、基本的に5人ローテーション、中4日です。しかし、それで打者としても働くのは無理。大谷にはいまの6人ローテーション、中5日で投げるのが一番いい。それを受け入れられるのは、ほかにはマリナーズかメッツですが、現在6人ローテーションでやっているチームはエンゼルスだけ。それも大谷のためです。優勝争いに食い込めないエンゼルスにいるメリットはない、ともいえますが、個人の成績や扱いを考えれば、エンゼルスが一番望ましい環境であるのも確かです」(同)

「特別扱い」「勝利」どちらを優先するか

 スポーツ紙記者も、

「エンゼルスは、次のオフシーズンに大谷と大型契約を結びたい。来年、FA権を得てフリーになれば、他球団と競り合う財力はとてもありませんから」

 と指摘し、続ける。

「大谷は今年、サイ・ヤング賞を狙っていますが、まだ規定投球回数に達していません。この賞はMVPと同様、記者の投票で決まり、規定投球回数などは目安にすぎませんが、規定に達しないと、事実上マイナスになります。これまでの中6日では規定投球回数に達しないので、いま残り試合を中5日に縮めて、追い込みに入っています。エンゼルスはそれほど大谷を特別扱いしてくれています。一方、大谷には優勝争いをするチームでエースになる実力があり、“勝ちたい”という欲も口にしています」

 大谷が「特別扱い」を優先するか「勝利」を優先するか。いずれにせよ、「特別扱い」のチームでは、他球団と競り合うだけの財力が弱まったのは間違いない。

週刊新潮 2022年8月25日号掲載

ワイド特集「夢はいつひらく」より

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