山上容疑者の母が会見する案は「もう無くなった」 相談に乗ってきた元教会長が証言

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“憎いとかはない”

 こうして頓挫した「記者会見」計画。

 実母は事件後、奈良の自宅から大阪府内にある義兄、つまり、山上容疑者から見て伯父の元に身を寄せたが、これも状況が変わったという。

「会見を開きたいと言ったことで、伯父さんが怒って“出ていけ!”となった。それ以来、僕の近くにいるんですよ」

 と元教会長が続ける。

「当初は“奈良に帰る”と言っていましたが、それは難しい。で、僕がいる大阪市内に出てくることを勧めたんです。もちろん一緒にはおりませんが、絶えず連絡を取り合っています」

 これは統一教会サイドの意向でもあるとか。教会としても実母に勝手をされては何を言われるかわからない。元教会長を介し、コントロールできる状態にしておきたいということだろう。

教会に対して「憎いとかはない」

 現在の彼女の精神状態はどうなのだろうか。

「“安倍さんに申し訳ない”とは言ってますね。一方で、まだふわーっとしているというか。そもそも、彼女は誰かの悪口を言うタイプではない。教会に対しても、“憎いとかはないんですよね”と口にしています」

 今後、改めて会見などの機会はあるのか。

「国葬の辺りがタイミングだと思います。その頃に何らかの発表をするか、あるいは実際に安倍さんに手を合わせたいという話もしています」

 とはいえ、そんなことをしたところで安倍元総理の霊は浮かばれないだろう。

 未だ現実感覚がまひしているかに見える、山上容疑者の母。本当の思いが彼女の口から語られるのは、まだまだ先ということか。

週刊新潮 2022年8月25日号掲載

特集「改造しても『統一教会』ベッタリ内閣 『萩生田政調会長』がつないだ『カルト』と『生稲晃子』」より

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