大谷翔平は「WBC出場」濃厚か 起用は初戦から? 専門家の見解は

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“ベーブ・ルース以来”とただし書きが付く記録を塗り替え続ける大谷翔平(28)。その活躍をテレビで観るのも悪くないが、やっぱり日本の地で、願わくば“JAPAN”ユニフォームを身にまとってほしい。来年3月に迫るWBCで彼を拝めるのか。起用法はどうなるのか。

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 この8月、侍ジャパン監督の栗山英樹氏が渡米した。来春、自身が指揮を執るWBC(ワールドベースボールクラシック)の選手選考のため、メジャー各球団に籍を置く日本人選手を視察するという。

 最大の関心事は、日本ハム時代に師弟関係にあった大谷翔平の出場可否。昨年12月、監督就任会見で、記者から大谷について聞かれ、「必要ですか? 翔平」と惚(とぼ)けてみせた栗山監督だったが、今や世界最強の野球選手となった愛弟子の力添えが不要なわけがない。

 が、コトは簡単ではない。

「多くの日本人選手にとってWBCは、メジャースカウトの目の前で活躍を見せつけ、移籍の足掛かりとする“登竜門”的存在。既にメジャーでMVPを獲得し頂点に達した大谷にはそのメリットがありません」

 とさるメジャー評論家は首を振る。

「それに、シーズン前に開催されるWBCは選手、特に投手の負担が重く、第2回大会優勝後の松坂大輔をはじめ、多くの選手が大会後に調子を崩しています。調子を崩すくらいならいい方で、けがをしてシーズンあるいは野球人生をフイにすることもある。だからどの球団も、特に先発投手はWBCに出したがらない。ましてや大谷は、FAとなる直前の来季こそが勝負の年。そこで調子を落としたり、けがをされたらたまらない。代理人にも猛反対されるに決まっています」

 と、ここまで聞くと、WBCで大谷の雄姿を拝むのは絶望的に思える。栗山監督が言葉を濁すはずである。

WBC初出場なるか

 ところが、7月19日、オールスター前日の大谷の発言で情勢が一変した。WBCについて問われた大谷は、

「選んでもらえるなら、プレーしたい気持ちはもちろんある」

 続けて、栗山監督を、

「自分を理解してくれる方なので、やりやすいかなと思いますし、その人と一緒に頑張りたいなという気持ちにもちろんなると思う」

 リップサービスなんて決してしない記者泣かせの男が、かくも明確に出場意欲を示したのである。

 大谷は過去に2度、侍ジャパンに選出されている。1度目は2015年秋に行われた「プレミア12」で、投手に専念してベストナインに選出された。2度目は16年11月に行われたメキシコとの強化試合で、こちらは打者での出場だった。いわゆる“二刀流”ではない。また、17年に開催された前回のWBCは右足首故障の影響で出場を回避している。つまり、来るWBCに大谷が出るとしたら初出場となる。

「高校時代に大谷が記した“人生目標”に『27歳 WBC日本代表MVP』とあります。以来、胸中で思いを温め続けていたに違いありません」

 とはメジャーに詳しいスポーツライターの津浦集氏。

「エンゼルスが弱すぎることも、大谷がWBCを志向する一因になっているでしょう。彼は勝利に飢えているんです。かつて弱小マリナーズにいたイチローが、WBCで本気の姿を見せた。同じことが大谷にも起きようとしています」

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