岸田総理は改憲する気がない? 党内でも“本気度”を疑う声が

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対照的な茂木幹事長

 とはいえ、自民党は〈自衛隊の明記〉〈緊急事態対応〉〈参議院の合区解消〉〈教育充実〉という4項目の改憲項目を参院選の公約に掲げていたはず。もはや改憲は待ったなしでは?

「総理にとっては、自身が提唱する“新しい資本主義”の実現や社会保障改革の方が優先順位が高い。それを代弁するように“改憲にはリソースを割けない”と語る政権幹部もいるほど」

 煮え切らない総理と対照的なのが党を預かる茂木幹事長だ。茂木派幹部が言う。

「茂木氏は参院選の遊説で“(改憲を)1年以内、2年以内にやろうということも含めて、主要政党間でスケジュール感を共有したい”と明言した。ポスト岸田を視野に、一度も改憲日程に言及しない岸田総理との差別化を図ったんですよ」

 その茂木氏は投票日の10日にも、秋に召集される臨時国会を念頭に「主要な政党間でどの項目を優先するか、スケジュール的にどうしていくか共通認識をつくりできるだけ早く発議する」と、改憲4項目にこだわらない考えを示した。

「党内外に“いまこそ安倍氏の遺志を継ぐべし”と強く訴えて改憲勢力の結集を図る。同時に、自らが安倍氏の正統な後継者との印象を植えつける腹でしょう」

週刊新潮 2022年7月21日号掲載

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