大谷翔平の獲得球団に求められる覚悟とは 「二刀流」で球宴選出もトレードはいばらの道

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刻一刻と迫る「8・3」トレード期限

 今季から先発投手が降板後にもDHに入れる「大谷ルール」が導入されるなど、大谷に続く二刀流選手の出現を見据えた環境整備は進んでいる。しかし、

「まだ二刀流選手は数が少なく、各チームはこれといった起用法が確立されていない。折角、2人分の力を持つ大谷を取っても、使いこなせなければ意味がない。確かに大谷の投打の二刀流は強力な武器になり得る。しかし、うまく使わないとチームのバランスが崩れる諸刃の剣。現にエンゼルスが大谷の成績をチーム成績に結び付けられていない。大谷が所属する球団は、大谷の投打を最大化するためにベストな起用法の確立がカギとなる」(同代理人)

 今季の大リーグのトレード期限は、米東部時間8月2日午後6時(日本時間3日午前7時)に設定されている。ただでさえ大谷クラスの取引には、獲得球団は相当な出血が求められる。大谷と引き替えに若手有望株の大量放出、今オフには年俸調停権を保有する大谷との難航必至の交渉が待ち構える。そして来オフにはFAとなるため保有権を失う。

 潤沢な資金力などがある球団にはこれらが障害にならなかったとしても、投打での起用法の難題からは逃れられない。

 今や大谷の二刀流の継続を否定する者は誰もいなくなった。しかし、前人未到の領域を歩むがゆえに、既存のシステムが追い付いていない。そのジレンマがある中、チームの戦術をがらりと変える覚悟を決めてまで二刀流を求める球団は現れるのか。

「仮にエンゼルスがトレードを持ちかけたとしても応じる球団がなければ成立しない」(同前)

 タイムリミットは刻一刻と近づいている。

デイリー新潮編集部

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