「小池百合子」と「松井一郎」の“代理戦争”激化で崖っぷちの「山本太郎」 現実味を増す「参政党」と「ガーシー」の1議席獲得で“波乱の参院選”最終情勢

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 7月10日の投開票日が目前に迫り、連日、熱戦が繰り広げられている参院選。「自民伸長」の大勢は揺るがないと見られるなか、最終盤に入って“新興勢力”の追い上げが加速し、波乱含みの展開も予想されている。

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 最後の日曜日となった3日までの期日前投票者は約778万人と、全都道府県で前回選挙(19年)を上回る結果になった。なかでも「前回の1・5倍」と最も伸び幅が大きかったのが東京都だ。

 その東京選挙区では全国唯一の「6枠」を争って候補者34人が乱立。“首都決戦”を左右する有権者数は約1150万人にのぼるが、その4割近くは「まだ投票先を決めていない」状況だ。情勢が変わる余地はまだ残されている一方で、上位5人はすでに「ほぼ確定」しているとの声が上がっている。

 主要政党の最新の調査によれば、自民現職の朝日健太郎氏(46)が15.6ポイントでトップを走り、立憲民主党の蓮舫氏(54)が12.3ポイントで続く。そして10.9ポイントで3番手に浮上したのが共産党の山添拓氏(37)という。

「山添氏に僅差の10.6ポイントで迫るのが自民新人で元おニャン子クラブの生稲晃子氏(54)。その背中を追いかけるのが公明党の竹谷とし子氏(52)です。最終的な順位は変動する可能性がありますが、この5人の当選は固いと見られている。問題は“残りの1枠に誰が滑り込んでくるか?”です」(全国紙政治部デスク)

猛追する維新の「女性刺客」

 現状、その最右翼はれいわ新選組の山本太郎代表(47)だ。3日の街頭演説では、自身がテレビデビューを飾るキッカケとなった一発芸“メロリンQ”を約30年ぶりに披露して話題になったが、

「それだけ追い込まれているということ。山本氏は6月上旬から支持率がほとんど伸びておらず、本人も落選危機を自覚して必死です。伸び悩みの原因は、無所属で出馬した作家の乙武洋匡氏とれいわ支持票を食い合う形になっていることと、今回の選挙では山本氏やれいわが“反自民の受け皿”になり得ていない点です」(同)

 焦る山本氏を猛追しているのが、「都民ファーストの会」が国政進出に向けて設立した「ファーストの会」代表で、国民民主党が推薦する荒木千陽氏(40)。そして大阪市議出身で日本維新の会の海老沢由紀氏(48)の2人の“女性刺客”だ。

「連日、荒木氏の応援に駆け付けているのが、小池百合子都知事です。荒木氏は小池氏の秘書を6年務め、一時同居もしていた小池氏の秘蔵っ子。かつての“神通力”はなくなったとはいえ、小池氏が前面に出てきたことで荒木氏の支持率はジワジワと上昇している。昨夏の都議選では小池氏が最終日に応援に入ったことで形勢を逆転させた。荒木氏の得票がどこまで伸びるかは最後の最後まで分からず、油断はできない」(自民党関係者)

 しかし荒木氏以上に山本氏を追い上げているのが、維新の海老沢氏という。

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