安倍晋三元総理を怒らせた自民大阪府連 「最大派閥の長たる自分を蔑ろにするとは」

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岸田総理へのライバル意識

 さらには、最近の安倍氏の言動にも危機感を募らせていると吐露する。

「いまも岸田さんを牽制する発言を繰り返していますよね。政権が掲げる『新しい資本主義』に“意味が分からないよね”と周囲に聞こえよがしに言ってみたり、米軍との核共有構想や核武装に向けた議論の提起を唱えたり。最近も円安対応を巡って“日銀は政府の子会社だ”なんて発言し、官邸を困惑させているでしょ」

 これらは最大派閥を率いながら、現政権で存在感を発揮できないことへのいら立ちや焦りと解されている。

「必勝を期する大切な場なのに、安倍さんを招いて主賓の岸田さんを尻目に、不用意なことを口にされたら困っちゃいますからね」

 冒頭の安倍氏のエネルギッシュな訴えは「岸田、何するものぞ」という強いライバル意識の表れなのか。が、閣僚経験者は苦笑い。

「清和研所属の松川さんも、いかに安倍さんが親分とはいえ、岸田総理との鞘当てはよそでやってほしいって思ってるんじゃないかな」

 自民党には「派閥は100人で割れる」との言葉が伝わる。清和研は現在94人――。

週刊新潮 2022年7月7日号掲載

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