中日・福留孝介の2軍降格 的中させた宮本慎也のYouTubeは“出来レース”だった?

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 それは球史に名を刻む内野手二人による絶妙な連係プレーだった――。

 打率0割4分3厘と不振にあえぐ中日の福留孝介(45)は、交流戦最終日の6月12日、PL学園の先輩である立浪和義監督(52)に無期限2軍降格を言い渡された。表面上はこれだけのことだ。

「このタイミングを、同じくPL後輩の宮本慎也さん(51)が言い当てたのですが、どうも茶番の匂いがする」

 と大手紙デスクが訝(いぶか)しむ。「野球いっかん!」なるユーチューブチャンネルで宮本氏は、立浪監督が福留を見切る時期を「たぶん交流戦」と宣言。動画公開は降格翌日だが、収録はその3日前だから予言的中である。

 さらに宮本氏は、後輩の福留を辛辣に批判し、

「今年結果出なかったら引退ですよ。年齢とかも考えるとね」

 と“引退勧告”ともとれるところまで踏み込んだ。

 むろん、“監督の我慢も交流戦までじゃね?”“もう引退しろよ!”なんてことは他の評論家でもファンでも誰でも言える。だが、

「卒業後も上下関係が絶対的なPLで、“後輩への引退勧告”という重大案件をその上司である先輩に事前に伝えていないわけがありません。動画内で“立浪監督ともお話ししてないし”とわざわざ断りを入れているのもかえって怪しい」

宮本氏にも打算が

 つまり、宮本氏と立浪監督は事前に話し合っていたというのだ。理由はこうだ。

「今の福留を無期限2軍降格させるのは、引導を渡すに等しく、立浪監督も福留本人も辛い。そこで、部外者で自由に発言できる後輩の宮本さんに引退勧告してもらい、ショックを和らげたというわけ」

 宮本氏にも打算があった。

「立浪監督にヘッドコーチ就任を打診されるも、泥船に乗るのを嫌ったのか、他チームのポストを狙っていたのか、辞退した。ヘッドになっていたら自分がやらされたかもしれない“福留への引導”という汚れ役を先輩にやらせることになったので、罪滅ぼしのつもりで引き受けたのでは」

 それに立浪監督も降格時期を教えることで報いたということか。結果、宮本氏は情報の聡さに加え、“先輩後輩にも辛口な評論家”として大いに株を上げた。

 そして、福留本人も、

「針のむしろから解放されてホッとしているはずですよ」

週刊新潮 2022年6月30日号掲載

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