皇宮警察内にはびこる“凄絶パワハラ”の実態 ターゲットを辞職させると庁舎内で“祝杯”

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パワハラ疑惑をでっちあげ

 では、池田氏らのターゲットとなった職員はどのような目に遭うのか。

「昨年退職に追い込まれたある幹部は、池田に嫌われていたせいで、パワハラ疑惑をでっち上げられました。さらに、退職するまでの2カ月間、仕事も与えられず、皇宮警察本部1階の情報公開室に押し込められていました」

 と、OBは続ける。

「さらにその期間には池田ら警務課の職員が幹部の自宅を訪ね、幹部の妻に対して“ご主人には将来はない”と発言。池田は電話でも妻に“ご主人は大変なことをしでかした”などと言っていたそうです」

 2020年には、那須御用邸で行われていた皇宮警察学校の懇親会で未成年の新人護衛官が飲酒し、成人の新人護衛官がみだらな行為に及んでいたことが発覚。その際にも、池田氏が一人の幹部を退職に追い込んだという。

「その幹部はみだらな行為についても何も知らなかった。しかし池田に嫌われていたせいで圧力をかけられ、部下二人を守るために辞職せざるを得なくなったのです」(同)

 山口、池田両氏に嫌われた人物が次々と不条理な辞め方をしていく。それだけでも組織には淀んだ空気が滞留するに違いない。その上、この二人を中心とする幹部が日常的に皇族への悪口を発しているとなれば、もはや組織を崩壊に導くような「腐敗」が進行している、と言わざるを得まい。

皇宮護衛官の窃盗事件を“隠蔽”

 皇宮警察といえば、不祥事が頻々と報じられる組織、とのイメージをお持ちの方も多かろう。ここ5~6年だけでも、16年には護衛第2課の男性皇宮警部補が電車内で乗客の下着の中に手を入れて尻を触るなどして東京都迷惑防止条例違反(痴漢)で現行犯逮捕。翌17年には皇宮巡査部長が児童ポルノ所持の疑いで書類送検されている。19年には先述した那須の御用邸での「飲酒・わいせつ騒動」があり、20年には男性護衛官が出張先の宿泊施設で入浴中の同僚の女性護衛官をのぞき見していたことが発覚。最近は幹部の不祥事も相次いでおり、21年には皇宮警視正が、赤坂御用地に知人女性を正規の手続きを経ずに立ち入りさせていたことが発覚し、当の警視正は依願退職した。また、今年元日には皇宮警部が都内のパチンコ店で他の客のダウンジャケットなどを盗み、窃盗で逮捕されている。

「これはまだ表沙汰になっていませんが、この6月上旬には警察大学校で研修中だった皇宮護衛官が窃盗を働いたことが分かっています。この護衛官は事件の直前まで秋篠宮家の護衛を務めていた。そのため、事件が明るみに出ることを恐れ、自己都合での退職として内密に処理したといわれています」(現職の皇宮護衛官)

 小さな組織にもかかわらずなぜここまで不祥事が相次ぐのか、という疑問が湧く。その背景には、皇族の方々への悪口が内部にはびこっていることもあるのではないか。

「皇族への悪口が横行していることは、組織が根底から覆るような話です。そんなことがまかり通っているからこそ、風紀が乱れ、不祥事が相次ぐのです。皇族や宮内庁の方々は、不祥事が多い皇宮警察に不信感を持っていますが、悪口の話が表沙汰になれば、皇族の方々との間に生じている溝はますます深刻なものになるはずです」(前出の皇宮警察関係者)

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