ネットの“水着規制”でグラビアアイドルの受け皿になる「ファンティア」 利用者が魅力を語る

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“治安の良さ”も魅力に

『王様のブランチ』のレポーターを務めた、グラビアアイドルの平塚奈菜さんも、昨年10月にファンティアでファンクラブ「下町にある平塚荘へようこそ」を開設した。

「フリーになったタイミングで始めました。撮影会はコロナが気になって来られないというファンの方がいるので、ファンティアで発信できるのはいいですね。シンプルに収入源となるのはモチベーションにつながります。以前はライブ配信をやったこともあったのですが、性格的には合いませんでした。でも、ファンティアは続けられています。自分で撮り下ろし写真集のテーマを決めるのも楽しいです」

 平塚さんのファンクラブでは、無料から月額5000円までの4プランが用意されており、有料会員になれば撮り下ろしのグラビア写真や動画を見ることができる。デジタル写真集やサイン入りチェキなども販売されており、ファンティアには手数料として売り上げの10%を支払う仕組みだ。現在の利益は月に10万~15万円程度だというが、収入だけでなく有料サービスならではの“治安の良さ”も魅力だという。

「Twitterは不特定多数が無料で見るものなので、変な人もいますが、ファンティアは私に興味を持ってくれる人が来てくれるので安心です。1番料金が高いプランには、イベントなど現場に足を運んでくれる常連のファンの方が入ってくれています。ファンティアでも無料の人の方が『もう少し露出してください』『水着で配信してください』と要求が多かったりします(笑)」

 平塚さんとは別の視点からファンティアを始めたグラドルもいる。3月に始めたAさんは匿名を条件に開設理由をこう語る。

「私のインスタグラムは海外の方のフォロワーが多くて、海外の方でもわかりやすいシステムがよかったんです。ファンティアは英語や中国語の翻訳機能もついているし、アリペイにも対応しているので、3月にほかのサービスから引っ越してきました」

 Aさんのグラビアは、日本内であればすぐ検索をして見つかってしまう。グラビア歴も長く、作品も多いため、国内では水着の希少性がそれほど高くはないが、海外では新鮮さを持って受け止められる。そこに勝機を見つけているのだという。

 ファンティアの担当者にも話を聞くと、これまで個人のタレントが利用することが多かったが、知名度が上がる中で利用者にも変化が出てきたという。

「以前は個人での利用が多かったんですが、最近は事務所単位など法人で利用するところも増えてきています。また所属するクリエイターに対し、インフルエンサーマーケティングで協力していただきたいという企業からの相談も増えていて、弊社でもお手伝いさせていただいています」(ファンティアの担当者)

 イラストからグラビア、音楽、小説などさまざまなクリエイターの創作の支援をしているファンティア。登録するクリエイターは実際、どのくらい稼いでいるのだろうか。

「トッププレイヤーであれば、およそ月100万円以上から。中にはそれ以上の方も出ています。月額の支援が多いですが、最近ですと単品の商品販売や、コンテンツの販売、さらにコミッションというクリエイターさんにユーザーさんがリクエストをして、それに対し応えるサービスで月額の支援とは別に支援を集める方も多くいます」(同)

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