【チュニジア戦総評】吉田と遠藤が狙われ惨敗 そこから得られた教訓は?

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 負け試合の後によく使われるフレーズとして、「これが本番ではなくて良かった」というのがある。0-3で敗れたチュニジア戦は、まさにこの言葉がぴったり当てはまる“教訓”となる試合だった。

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 西アフリカのガーナは屈強なフィジカルを武器にするが、地中海に面した北アフリカのチュニジアはアラブ系のため、サッカーのスタイルは中東に近い。

 奇しくも20年前の2002年6月14日、日韓W杯のグループリーグ最終戦で日本は大阪・長居陸上競技場でチュニジアと対戦し、森島寛晃と中田英寿のゴールで2-0と快勝し、初めてベスト16に進出した。

 しかし今回対戦したチュニジアは、当時とは比べものにならないほど手強かった。4-1で圧勝したガーナとは雲泥の差があった。

 長身選手を揃え(スタメンの平均身長は日本の180・5センチに対し184・7センチ)、フィジカルも強く、身体の使い方が巧妙だ。

 そして、ロングボールを上手く使ってくる。日本が苦手とするバーレーンに近いサッカースタイルでもあった。

 これまでのW杯のグループリーグ3試合は、中4日の連戦である。国土の広いブラジルやロシアのW杯では、どこにキャンプ地を設営するかも大きな問題だった。

 しかし、カタールW杯は試合会場もドーハ近郊に密集しているため、移動を考慮したキャンプ地の選定はそれほど大きな問題にはならない。

替えられない吉田と遠藤

 その代わり、グループリーグの3試合は中3日の連戦になる。そのシミュレーションが6月の4試合でもあった。

 2日に札幌でパラグアイと対戦し、その後は、6日に東京でブラジル戦、10日に神戸でガーナ戦、そして14日に大阪でチュニジア戦というスケジュールだ。

 森保一監督は、招集した選手のうち、負傷のCB冨安健洋とGK大迫敬介の2人以外は、全選手を起用した。

 そしてCB吉田麻也とボランチ遠藤航は、全4試合にスタメン出場した。2人とも途中交代したため4試合にフル出場したわけではないが、「替えのきかない選手」であることに代わりはないだろう。

 しかしチュニジアは、この2人を狙ってきた。遠藤がミドルサードでパスを受けた際、1人くらいのマークならパスフェイントでかわして前を向き、サイドへと展開できる。

 しかしチュニジアは、時として3人がかりで遠藤を潰しにきた。これほどボールをロストした遠藤を見たのは初めてだったし、カタールW杯で同じように狙われる可能性は高いのではないか。

 吉田に対しても、背後のスペースにパスを出してスピード勝負を挑んできた。

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