林真理子氏も三谷幸喜氏も出身 「日芸と日大は別」という意識はなぜ生まれるのか

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声優学科の必要性

“大学リニューアル”でも日芸は後れを取った。オバタ氏は「明治大学と比較すると、日芸の“失敗”が分かります」と言う。

「日芸のOB・OGに俳優やお笑い芸人が多いのは有名ですが、実は昔から明治大学も似た傾向を持っています。その明治は1998年に『リバティータワー』を竣工させ、多数の芸能人を学生として受け入れたこともあり、従来の“男臭い”イメージを払拭することに成功しました。今は女子高校生にも人気の大学となり、その証拠に、明治出身の女性アナウンサーが活躍しています」

 オバタ氏が「今からでも遅くはない」と提唱するのは、「声優学科」の創設だ。

「声優が憧れの職業という高校生は多く、代々木アニメーション学院などに多数の生徒が通っています。調べてみたのですが、学費もかなり高額で、大学教育に必要な金額とそれほど変わりません。日芸のような歴史を持つ大学こそ、声優志望の学生を受け入れるべきではないかと思うのですが、どうでしょうか」

真面目になった学生

 前出のOBも「今の学生は僕らの時よりも真面目に勉強しているようです」と言う。

「学生時代から江古田に住み続けているため、今も調べもので日芸の図書館を利用しています。現役の学生さんを見る機会も多いのですが、朝まで酒を呑んで演劇論や文学論を戦わせるとか、授業をサボって図書館のAVコーナーで映画を観まくるとか、そういう学生は減っている印象です。大学で学んだ芸術全般の幅広いサブカル知識は、社会に出て出版業界で働くうえで、非常に役に立ちました。今の学生は自分が専攻する学科の勉強は一生懸命していて、その真面目さは歓迎すべきことかもしれませんが、かつての梁山泊的な雰囲気がなくなり、普通の大学に近づいている感じで、やはり寂しい気持ちは否定できませんね」

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