春ドラ注目作が視聴率低迷の理由 問題は「原作改変」とキャスティングミス?

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 4月に始まった各局の春ドラマが佳境を迎えている。

 改めてラインナップを見てみると、キャスティングは豪華そのもの。ところが“視聴率女王”こと綾瀬はるか(37)をはじめ、3年ぶりに連ドラ主演を果たした上野樹里(36)、9月からNHKの朝の顔を担う福原遥(23)をもってしても、視聴率の低迷が続いている。

「4月期の連ドラは新年度で最初のクールなので、各局とも力を入れます。フジテレビは月9こと月曜9時枠、日テレなら水曜10時という看板枠には、数字を取れる旬の俳優たちを投入するのが恒例なんです」

 とは大手芸能事務所幹部。

「ところが、綾瀬が弁護士役を演じる『元彼の遺言状』(フジテレビ系)は、初回こそ12.1%とまずまずの滑り出しでしたが、その後は下降が続き、4話以降は1ケタ続き。早くもジリ貧状態に陥っている」

 原作は昨年、「このミステリーがすごい!大賞」を受賞した、累計発行部数80万部超を誇る新川帆立のベストセラー。巨額の資産を持ちながら急逝した御曹司が残した〈僕の全財産は僕を殺した犯人に譲る〉という奇妙な遺言を巡り、遺産の相続を狙う依頼人と、それに加担する御曹司の元カノで、欲望に忠実な女性弁護士の姿がコミカルに描かれる。

「ユニークな舞台設定と意外性に富んだ謎解きこそ、原作小説がヒットした最大の理由でした。ところがドラマでは、タイトルに沿ったストーリーがたった2話で完結してしまった。3話以降は、1話完結の推理モノになってしまいました」

キャスティングのミス

 これには映像化に期待を寄せた原作のファンもガッカリ。制作サイドの手前勝手な改変が、視聴者離れを招いたと見られる。

 一方、上野がヨガインストラクターを演じる『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』(TBS系)は、同居する父と娘が同時進行で婚活に励む、一風変わった恋愛モノだ。

「こちらはいまだに一度も2ケタを取れていません。そもそも上野は私生活でも自他ともに認める天然ボケで、公私にわたって“不思議キャラ”が持ち味です。コメディー要素もある作品ですが、彼女に恋愛モノが向いているとは思えません」

 ひとえにキャスティングのミスというワケだが、苦境にあるのはNHKの「正直不動産」も同じ。事情を知る関係者が言う。

「主演はいまやハリウッドでも活躍する元ジャニーズ事務所の山下智久(37)で、その相方が今秋スタートする朝ドラ『舞いあがれ!』でヒロインを務める福原遥。累計発行部数は120万部という人気コミックのドラマ化でしたが、いまだに平均視聴率は実に5%台と、シャレにならない超低空飛行が続いています」

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