ドラマ好調の山Pとサロン全店閉店の手越… スキャンダル退所の“辞めジャニ”二人の明暗を分けたもの

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 片やNHKドラマの顔、片や不振にあえぐフリーランス。同じ女性スキャンダルで退所した辞めジャニながら、山Pこと山下智久さんと手越祐也さんの扱いは雲泥の差である。どちらも後味があまり良くない退所という点では、当時のイメージは似たり寄ったりだったはず。ただ退所後のイメージ戦略は対照的だった。ジャニーズブランドと訣別した山Pと、ジャニーズブランドを信じ続けた手越さんという印象がある。

 退所後の山Pは、海外に照準を合わせた。今さら舶来至上主義でもないが、まだまだ「世界の」はハクがつく。国外なら、未成年女性との報道を深追いされずに済むというメリットもあっただろう。海外ドラマのメインキャストに抜擢、英語のセリフ、ウィル・スミスとの交流……公私ともにグローバルな俳優というイメージ戦略が徹底して展開され、日本のメディアに対しては口をつぐみ続けていた。それゆえに単なる海外逃亡という批判もあったが、無愛想と言われて好感度が落ちようとも、「日本エンタメ界とズブズブのアイドル」から完全脱却したいという強固な意志を感じられた。

 他方、手越さんはジャニーズ時代の人気と知名度をてこにして、退所後も活躍できるだろうと踏んでいたふしがある。「男の夢」をかなえたいと、食ビジネスや海外進出に挑戦する気概と自信を見せていた。奔放な私生活が度々すっぱ抜かれていたものの、キャラとして許される要領の良さや愛嬌が武器だとわかっていたに違いない。円満退所を強調して記者会見を開き、同時にフォトエッセイも出版。うわさのあった女性タレントたちも実名で登場し、会見でのテンポの良い受け答えも含めて、過剰なサービス精神にあふれていた。ただ、会見も本の内容も、上滑りしていた印象は否めない。愛嬌よりも軽薄さが先に立ち、コロナ禍の中での女性を交えた会食や今後の展望については意味不明な説明を繰り返した。さしもの手越さんも、戦略倒れとしか言いようがない。口にした元TOKIO・山口達也氏を招いた農業支援プロジェクトのその後はとんと聞かず、手がけた脱毛サロンは全店閉店、ソロアルバムの売り上げも伸び悩んでいるという。

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