ソ連スパイを追い詰めるために公安部外事1課長が使ったウルトラCとは
日本の公安警察は、アメリカのCIA(中央情報局)やFBI(連邦捜査局)のように華々しくドラマや映画に登場することもなく、その諜報活動は一般にはほとんど知られていない。警視庁に入庁以後、公安畑を十数年歩き、昨年9月に『警視庁公安部外事課』(光文社)を出版した勝丸円覚氏に、異例の捜査で追い詰められたソ連スパイについて聞いた。
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公安部外事1課では、今ではありえない捜査手法でスパイを逮捕しようとしたことがある。
「1971年7月29日、東京・小平市にあったドライブイン『ニューロード』で、当時の外事1課課長は異例の指示を出しました」
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