『ゲームの達人』が揃った「地面師」たちの“余罪” 55億円「積水ハウス事件」主犯格の配役は
まっさらな土地
4月末、警視庁が「地面師グループ」の男4人を逮捕した。偽造書類を使って東京・中野区沼袋の土地の所有権を移そうとした疑いである。実は、グループの指示役の上野健二容疑者は“大物地面師”カミンスカス操らの一味だった。以下に紹介する渋谷区富ケ谷の土地取引を巡る事件で、昨年1月、ともに逮捕されていたのだ。
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東京・JR五反田駅近くの旅館「海喜舘(うみきかん)」を舞台に、地面師たちは女将の「なりすまし役」や書類の「偽造役」といった配役を揃え、まんまと積水ハウスから55億円を騙し取った。
この「積水ハウス事件」の主犯格であるカミンスカス操は、別の詐欺も仕掛けていた。舞台は、「アカデミー出版」が関連会社「東京音楽アカデミー」名義で所有する富ケ谷の土地だ。
アカデミー出版の益子(ますこ)邦夫社長は「天馬龍行」のペンネームで米国の作家シドニィ・シェルダンの『ゲームの達人』などの翻訳を手掛け、ベストセラーを連発。自己資金で渋谷区内に複数の土地を取得していた。
事情を知る不動産業者によると、
「カミンスカスらが目を付けたのは、海喜舘と同じように金融機関からの抵当権が付いておらず、“まっさらな土地”だったというのが理由の一つ。益子社長になりすませば、すんなりと契約が進められる」
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