大谷翔平、投球進化でベーブ・ルース超え…日本人初「サイ・ヤング賞」の可能性は

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 米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平はメジャー5年目の今季、投手での活躍が先行している。5月11日のレイズ戦では4勝目を逃したものの、6回1失点の好投で防御率は2.78に。打撃は10本塁打以上が確実で、早くも1918年の「神様」ベーブ・ルース以来の「2桁勝利・2桁本塁打」は“当確”との声も。圧倒的な投球内容に進化したため、野茂英雄やダルビッシュ有(パドレス)ですら手が届かなかった日本人初のサイ・ヤング(CY)賞の快挙さえ現実味を帯びつつある。【津浦集/スポーツライター】

2人の“投手大谷”

 4月20日のアストロズ戦で挙げた今季初勝利は、投手での快進撃を予感させた。メジャーで1度も勝てていなかった強力打線相手に、6回1死まで完全試合の快投を演じたからだ。特にスライダーは50センチも横に曲がり「フリスビーのようだ」と話題を呼んだ。

 大谷の伝家の宝刀と言えば、140キロ超の高速かつ落差の大きなスプリットだった。だが、今季は三振を狙う際の決め球として、スライダーを多投している。元監督経験者は「大リーグの公式球は縫い目が高く、空気抵抗が大きいためよく曲がる。それに加えてフォームの変化。スライダーを投げるときの肘の位置が低くなった。腕を横振りにして横に大きな変化をつけている」と分析する。

 無論、スプリットの威力も健在だ。

「スプリットではスライダーよりも肘を上げ、縦の変化を追求している。スライダーとは明らかに腕の振りが異なり、同じ試合でも回によってどちらを軸とするか使い分け、まるで2人の“投手大谷”がいるよう。メジャーの強打者を子ども扱いすることもあり、開幕前にCY賞を“取りたい気持ちはある”と語っていたが、かなり本気なのではないか」(同)

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