綾瀬はるか、上野樹里、柴咲コウ……豪華キャスティングの春ドラマが揃って大苦戦のワケ

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 綾瀬はるかに大泉洋、木村拓哉に満島ひかり、上野樹里に田中圭、今田美桜に向井理、高橋一生に柴咲コウ、二宮和也に多部未華子……春ドラマのキャスティングは豪華絢爛である。ところが、フタを開けてみれば総崩れの様相で、2桁の視聴率をキープできているのは、二宮和也が主演の「マイファミリー」(TBS)のみである。一体、何が起きているのか。

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「これだけ豪華な布陣となったのにはワケがある」と話すのは民放プロデューサーだ。

「春ドラマは新年度最初のクールとあって、各局が力を入れます。看板ドラマ枠には視聴率の取れる俳優を予算度外視で据え、数字を狙いにいきます」

 まずは、最近調子がいいフジテレビの“月9”だ。冬ドラマでは、大河「鎌倉殿の13人」(NHK)で活躍中の“義経”菅田将暉(29)が主演した「ミステリと言う勿れ」が好評だった。今期の「元彼の遺言状」には、“視聴率の女王”綾瀬はるか(37)を主演に、相棒には“頼朝”大泉洋(49)を起用した。

 初回視聴率こそ12・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、世帯:以下同)と面目を保ったが、2話が10・3%、3話が10・3%、そして4話が9・0%、5話が8・6%と2桁を割った。

「綾瀬と大泉で、この数字はショックでしょうね。『元彼の遺言状』は“このミステリーがすごい!”大賞を受賞した新川帆立の同名小説を基にしたドラマですが、その原作は2話で終了。3話からは同じ主人公の『剣持麗子のワンナイト推理』を基に、1話完結のドラマとなりました」

キムタク史上初の1桁

 1話を見て「このストーリーが1クールも続くのか?」と思った視聴者も少なくないだろう。2話で「元彼の遺言状」が終わってしまっては、なぜ連ドラのタイトルにしたのかも疑問だという。

「1話完結となってテンポが良くなったという声は少数で、4話から1桁になってしまいました。“視聴率の女王”をもってしてもこの調子ですから、“視聴率ナンバーワン俳優”も同様です」

 木村拓哉(49)主演の「未来への10カウント」(テレビ朝日)はどうか。キムタクにとって初の学園スポーツドラマだが、脚本は大ヒットドラマ「HERO」(フジ)の福田靖、ヒロインには失敗作が極めて少ない満島ひかり(36)と、こちらも絶対に数字を取りたい意気込みが伝わってくるようだった。ところが、初回の11・8%から、10・5%、9・9%、9・6%と下がり続け1桁に。

「キムタク主演の1桁転落は、史上初ではないでしょうか。2013年に『安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~』(TBS)が10・3%を出した際はニュースになったほどでした。もっともこの時は、日本シリーズとぶつかったためと言われましたから、今回とは状況が違います。初の学園スポーツモノとは言いながら、話の筋は『ドラゴン桜』(TBS)の東大がボクシングに置き換わっただけのよう。『HERO』で見せた福田氏の腕力はどこへ行った?と思わせたほどです」

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