社会を支配するのは「徒党を組めた人々」 個人の能力より仲間作りの方が大切な理由(古市憲寿)

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 映画「千と千尋の神隠し」で湯婆婆を演じた夏木マリさんは、アフレコ時に宮崎駿監督からこんなことを言われたという。湯婆婆はスタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫さんに似ている。彼は「悪いやつ」ではない。ただ仕事を一生懸命やるから、時には「悪いやつ」に見える。だが本質はしっかりと仕事をする人なのだ、と(「熱風」2022年4月号)。

 張り切って悪役を演じようと思っていた夏木さんは肩の力が抜け、身近な生身の人間を演じようとスイッチを切り替えられたという。...

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