“性加害”を告発された「ナイルレストラン」 被害女性も困惑「セブン-イレブン」コラボの顛末

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コラボの際は事前通知を希望していたが…

 さらに、反響を呼んだのはセブン-イレブンでのコラボ商品が販売中だったことだ。店頭にはナイルレストラン監修の「ナイルチキンカレー」「チキンマサラ」「チキンカレーおむすび」などが並んでいて、看板なども設けられていた。14日配信の週刊女性PRIMEの記事によれば、コラボ商品の中止についてセブン-イレブンの広報に尋ねると、こう回答があったという。

《報道があったことは把握しております。現在、担当部署を通じて事実確認をしておりますので、それ以上のことはお答えできません》

 その後、セブン-イレブンのHPでコラボ商品を紹介するページは削除され、店頭でのフェアも終了。

 当の山田さんは困惑を隠せない。

「セブン-イレブンさんは関係ないので、申し訳ない気持ちもあります。ただ、実は示談交渉の過程で、他の企業などとコラボする際は事前に教えていただけないかという要望はしていたんです」

 山田さんが希望していたことの一つが、

「以前に、とあるスーパーマーケットがナイルレストランとのコラボ商品を発売した際に、店頭で商品が目に入ったり、店内放送で店名を聞いたりしただけで被害時の様子が脳裏に蘇ったことがあったんです。日常的に使っていたスーパーだったので、避けようにも避けられませんでした。そこで、示談交渉の中で、ナイルさんがお店の宣伝活動を行うことについて一定程度、自粛していただけないかとお願いをしていたのです。例えば、コラボをする際に、事前に通知をしていただく、などでした。そうすれば、商品が置いてある店舗を私が避けることができますから」

 しかし、そうした要望は一顧だにされず、示談は決裂してしまう。ナイル氏サイドは“事務所や家族に知られたくない”“被害届を取り下げてほしい”との一点張りだったという。

 当然、今回のセブン-イレブンの件も山田さんは事前に知る由もなかった。

「そうした私からのお願いを、先方は完全に無視し、回答すらありませんでした。ナイルさんに誠意ある対応をしていただけなかったことが残念でなりません」

 そして、こう心情を吐露するのだ。

「私は、当時も今も、慰謝料はおろか、事件がきっかけで通った心療内科の治療費も請求していません。向こうから金銭の提示はありましたけど、丁重にお断りしました。それなのに今回、“金目当て”だなんて言われてしまって、これではセカンドレイプではないですか……。あの事件の後、PTSDと診断され、子どもとどう接していいかわからなくなってしまい、家族関係もギクシャクしてしまったんです。全く納得いきません……」

デイリー新潮編集部

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