二階派からまたも退会者が ナンバー2・武田良太が派閥を割るといううわさも

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不満の種は昨年9月の総裁選

 そんなユルみの一つが表面化したのが、今月14日に発表された衛藤晟一参院議員の派閥退会だった。

「衛藤氏は今月8日に二階氏に退会の意向を伝え、片山氏のときのような泥仕合もなく1週間で了承を得た。ただ、衛藤氏は“二階さんは政治家として終わった”などと周囲にかなり強い不満を漏らしていたといい、決して円満な退会ではなかったようです」

 不満の種は、昨年9月の総裁選にある。

「総裁選で二階派は“泡沫候補”と見られていた野田聖子衆院議員のために8人も推薦人を出した。衛藤氏には“勝ち馬に乗ろうというときに野田じゃないだろう”という思いが強く、この頃から二階氏に対する不信感を募らせていたそう」

 さらなる退会者が相次げば、空中分解も現実味を帯びる二階派。だが、派閥を実質的に取り仕切る武田氏に動揺は見られない。

「あまりに落ち着き払った武田氏の態度に“いざとなったら忠実な子分を連れて派閥を割り、菅義偉前総理の立ち上げる派閥に合流するつもりでは”なんて臆測もささやかれている」

 かつて派閥の研修会で、

「仲間がそろってこそ、大きな力になる」

 と派閥政治の極意を語った二階氏。後継者の胸にその深意は届いているか。

週刊新潮 2022年4月28日号掲載

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