まだまだ「つづく」らしい「東芝ドタバタ劇場」 「2社分割案」に修正後わずか1カ月で社長退場

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早々に修正

 東芝の綱川智(つなかわさとし)社長が、突如として退任した。3月1日のことである。「3社分割案」から「2社分割案」への修正後、1カ月足らずでの退場だった。

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 3社分割案とは、まず発電事業などを手掛ける「インフラサービスカンパニー」、半導体を受け持つ「デバイスカンパニー」の新会社2社を設立。そのうえで、東芝本体をフラッシュメモリー製造の「キオクシア」とPOSシステム開発の「東芝テック」を傘下に抱える持ち株会社として存続させるというもの。

 その結果、目下4500円前後の株価を3社合算で6000円台に膨れ上がらせ、物言う株主を黙らせるという算段だった。この3社分割案を昨年11月12日に公表してから、3カ月後の今年2月7日、デバイスカンパニーを切り離すだけの2社分割案に修正したのである。

 物言う株主を黙らせるための「切り札」だったはずなのに、なぜ、早々に修正を図らねばならなかったのか。

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