「コロナ治療薬」開発を巡るインサイダー事件 「元組長」も登場した仁義なき戦いの全内幕
乱高下したテラの株価
警視庁が2月に摘発した、新型コロナ治療薬の開発を巡るインサイダー事件。先端医療を手掛ける「セネジェニックス・ジャパン」元取締役の竹森郁容疑者ら3人が金融商品取引法違反(偽計)などで逮捕された。セネは、2020年、業務提携していたバイオベンチャー「テラ」の株価を吊り上げるため、テラに資金調達関連の虚偽情報を公表させたとされる。実はこの件、20年当時からキナ臭い雰囲気に包まれていた。
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東証ジャスダック上場のテラの株価が乱高下したのは20年6月のこと。テラはセネとともに、メキシコで新型コロナ治療薬の臨床研究を開始すると発表。途端に、150円前後だった株価は連日ストップ高を繰り返し、6月9日には2175円にまで跳ね上がった。
ところが、直後に発売された写真週刊誌「FRIDAY」が、「新型コロナ治療薬開発は本当か?」と題し、テラの臨床研究に疑問を呈する記事を掲載した。治験を行ったとされるメキシコの病院に取材したところ、治験責任者の医師は存在せず、日本の会社による治験や診療法の話も聞いていないとの回答を得たという。
その記事の煽りを受け、テラの株価は一転して、急落。結局、ストップ安となる1327円の終値を記録したのである。
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