「コロナ治療薬」開発を巡るインサイダー事件 「元組長」も登場した仁義なき戦いの全内幕
乱高下したテラの株価
警視庁が2月に摘発した、新型コロナ治療薬の開発を巡るインサイダー事件。先端医療を手掛ける「セネジェニックス・ジャパン」元取締役の竹森郁容疑者ら3人が金融商品取引法違反(偽計)などで逮捕された。セネは、2020年、業務提携していたバイオベンチャー「テラ」の株価を吊り上げるため、テラに資金調達関連の虚偽情報を公表させたとされる。実はこの件、20年当時からキナ臭い雰囲気に包まれていた。
***
速報「玄関前の砂利は赤く染まり、血痕が…」 北海道ヒグマ襲撃事件で近隣住民が目の当たりにした“地獄絵図” 「クマの体の下に人間の腕らしきものが」
速報参政党・神谷代表の元女性秘書の自殺 「ミーティングで詰められ、声は震えていた」 証言した元スタッフを“口封じ”か 「自殺問題を発信したら訴えられた」
速報「“卒業証書”はいまでも本物だと思っています」 学歴詐称疑惑の伊東市長が強気の独白「怪文書を書いた人の目星もついている」
東証ジャスダック上場のテラの株価が乱高下したのは20年6月のこと。テラはセネとともに、メキシコで新型コロナ治療薬の臨床研究を開始すると発表。途端に、150円前後だった株価は連日ストップ高を繰り返し、6月9日には2175円にまで跳ね上がった。
ところが、直後に発売された写真週刊誌「FRIDAY」が、「新型コロナ治療薬開発は本当か?」と題し、テラの臨床研究に疑問を呈する記事を掲載した。治験を行ったとされるメキシコの病院に取材したところ、治験責任者の医師は存在せず、日本の会社による治験や診療法の話も聞いていないとの回答を得たという。
その記事の煽りを受け、テラの株価は一転して、急落。結局、ストップ安となる1327円の終値を記録したのである。
[1/2ページ]