綾野剛 7月期「日曜劇場」の主演に内定 関係者は「これまでにない斬新なドラマになる」

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 7月期の「日曜劇場」(TBS)の主演に綾野剛(40)が内定した。綾野の「日曜劇場」主演は初めて。連続ドラマの中で常に一、二を争う高視聴率をマークしながら、不思議と「マンネリ」などと批判されがちな「日曜劇場」だが、綾野の作品は斬新なものになるという(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)。

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 4月期の「日曜劇場」は嵐の二宮和也(38)が主演する「マイファミリー」。二宮は多部未華子(33)と夫婦役を演じ、娘が誘拐されることで問われる家族の絆が描かれる。

 その次の7月期作品に主演するのが綾野。内容については詰めの段階に入っている。あるTBSドラマ制作部関係者によると、「斬新な設定になる」という。脚本は綾野の個性を熟知する大物が書く見通し。

 2020年代に入ってから「日曜劇場」に主演したのは「テセウスの船」(2020年1月期)の竹内涼真(28)、「半沢直樹」(同7月期)の堺雅人(48)、「危険なビーナス」(同10月期)の妻夫木聡(41)。

 さらに「天国と地獄~サイコな2人~」(2021年1月期)の綾瀬はるか(36)、「ドラゴン桜」(同4月期)の阿部寛(57)、「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(同7月期)の鈴木亮平(38)、「日本沈没-希望のひと-」(同10月期)の小栗旬(39)。そして現在放送中の「DCU」の阿部寛。

 綾野の個性はどの俳優とも全く異なる。物語も斬新なものになるとのことで、「マンネリ」との批判もある「日曜劇場」に新風を吹き込みそうだ。

多い「マンネリ」批判

「日曜劇場」のマンネリ批判は常態化している。おそらく、人気作家の池井戸潤氏(58)の原作作品が多いことなどが理由だろう。

 数えてみると、池井戸氏の小説を原作とした作品は最初の「半沢直樹」(2013年)から33作品中7本。これを多いと見るかどうか。

 ちなみに過去には1年中、平岩弓枝氏(89)の原作作品をやるフジテレビ「平岩弓枝ドラマシリーズ」(1977年~1985年)があった。人気だった。

 魂の入れ替わりを通じて肉親愛を浮き彫りにした「天国と地獄」や、患者のところへ向かうERカーを登場させた「TOKYO MER」などはかなり独創的だと思われたが、それでも「マンネリ」とする声が上がる。

「日曜劇場」への批判はこれにとどまらない。2月13日放送の第4話までの平均世帯視聴率が約15.2%(個人約9.4%)で、1月期ドラマではトップの「DCU」も「海の中でそんなに事件など起こらない」といった誹りを受けている。

 同じく全話平均の世帯視聴率が約15.5%(個人約9.5%)をマークした「日本沈没」も「原作と違う」「沈没のシーンが迫力不足」などと貶された。

 ドラマは例外なくフィクションだし、「日本沈没」はヒューマンストーリー仕立てだったので、沈没の場面は抑え目でも良かった気がするが、そう思わない人もいる。「出演者に歌舞伎俳優や落語家が多い」という非難もある。

 近年は常に高視聴率をマークする「日曜劇場」だが、批判の数もトップクラスではないか。なぜか。その理由は「日曜劇場」がいつの間にかドラマ界の「横綱」と捉えられるようになったからだと思う。

 高視聴率であるだけでなく、録画再生率も動画再生数も高い。まるで毎場所のように優勝か準優勝する横綱のようだ。

 横綱は勝って当たり前。この点も、並の高視聴率では賞賛されなくなってしまった「日曜劇場」と似ている。

 横綱は品格も望まれる。それが守れないと勝ってもブーイングを浴びせられる。張り手やかち上げなどの技で白星を挙げようものなら袋叩きに遭うし、土俵上のガッツポーズもダメ。

「日曜劇場」も同じなのではないか。視聴率を獲るだけの作品では観る側に認めてもらいにくくなってしまった。誰もが満足する作品が求められているのだと思う。

 ただし、それを実現するのは限りなく不可能。理想の横綱像が各人各様であるように、こうあって欲しいと願う「日曜劇場」の姿も視聴者によって違うからだ。

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