「子どもにワクチンは必要?」日経新聞など28紙に異例の意見広告を出した男性の正体 掲載料「2億5千万円」の意外な捻出法

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「定価は約1億円です」

 これに意を強くした社長は、続けざまに大分合同新聞(12/18)、琉球新報(同)、中日・東京新聞(12/23)、北海道新聞(1/8)にも同様の広告を出す。この時点で、かかった費用は累計約5000万円に及んだ。

「本当は最初から全国紙に掲載したかったんです。私は昔から仕事で全国紙に広告を出していて、全面広告でもだいたい1000万円以内が相場だろうという感覚でした。でも今回は、ある全国紙から“それは商業広告の価格で、意見広告だと定価は約1億円ですよ”と言われてしまった。その時は、体のいい断り文句なのかなと思いました」(同)

 さすがにこれ以上は自社だけでは賄えない。そこで社長は、会社とは別のホームページを立ち上げて、広告を出すための寄付を募ることにしたのだという。

「2か月余りで全国から2億円もの寄付金が寄せられています。それだけ、子どもへワクチン接種に疑問を感じている人が多いのだと思いますよ。地方紙での掲載実績が利いたのか、ようやく全国紙である日経新聞にも広告を出すことができました」(同)

 2億円もの寄付金のおかげで、日経新聞に公告を出しても“お釣り”が来るという。

「寄付金はまだ1億以上残っていますが、すべて意見広告の掲載費に使います。収支報告もきちんとホームページで公開しています。幼い子どもへの接種が本格化する3月までに、なるべくたくさんの新聞に公告を出したいですね」(同)

デイリー新潮編集部

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