「170cmない男」発言で思い出す、こじるりの「筋トレ蔑視事件」 嫌われキャラでも干されない理由は?

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後輩・井上咲楽にはできない売り方 大物と次々つながる「人脈タレント」のしたたかさ

 事務所の後輩である井上咲楽さんの躍進が目覚ましい。ポストこじるりともいわれているほどだ。彼女に言わせると、こじるりは「計算高く見えるが実は何も考えていない。もっと自身の発信がどう見えるか考えた方がいい」とのこと。

 井上さんの発言は視聴者を代弁したかに見えるが、こじるりの考えは逆ではないか。視聴者から注目されるのは、過激な発信あってこそ。そして世間の反感を買っても「干されない」のは、彼女を守ってくれる業界人が多いからだ。好感度より人気MCや著名人とのつながり。いっちょかみといわれようと、旬の話題を引き出せる人脈。井上さんにはまだできない、したたかな割り切りだろう。

 漫画家との交際宣言は、さまぁ~ず・三村さんとのラジオ番組で。破局後の恋愛相談は大悟さんの番組で。先日公開された、過去に好きだった人と語る番組では、飲み友達であるSHELLYさんと平成ノブシコブシの吉村さんがMC席にいた。指原さんやマツコ・デラックスさんなどともプライベートで親交があり、昨年10月からは秋元康さんとのラジオ番組も始まっている。向かうところ敵なしの「人脈タレント」ぶりである。

本質を言語化したニューヨーク・屋敷の慧眼 遠くの視聴者より近くのMCという戦略の「正しさ」

 不倫も疑われてイメージダウンしたのに、メディア露出は衰えないこじるりの強さ。彼女の立ち位置の特殊さを、ニューヨーク・屋敷さんが言語化していた。オードリーがMCの番組で、年下ながら「姐さん」感があるという話の流れになった時だ。「姐さんっていうか、兄さんの女って感じです」と言い直したのだ。

 サラッとしたやりとりだったが、鋭い指摘である。自ら矢面に立って地位を築いたというより、権力者や年長者に可愛がられて権力を握る女。目下の人間に対して「兄さん」同然に振る舞う女。屋敷さんは、そういう空気を嗅ぎ取ったのだろう。こじるりにしてみれば不当な評価だろうが、視聴者から嫌われる理由と重なる部分は大きい。かつて「有吉の壁」で彼女がアシスタントを務めた時、芸人を盛り上げるのではなく評価するような仕切りぶりが不評だったのを思い出した。有吉弘行さんも、心なしか冷たい態度に見えたものだ。

 こじるりと対照的に、復帰が難航しているタレントたちは、相方や業界仲間にも横柄だったという共通点がある。例えばアンジャッシュ・渡部さんや、元雨上がり決死隊・宮迫さん。彼らの失敗例を見れば、こじるりの戦略はある意味正しいのだろう。遠くの視聴者より、近くのMCや友達。かつて「自分のことだけ考えている時間に飽きた」と語っていたこじるりだが、ならば渡部さんたちの相談に乗ってあげてはどうだろうか。大物MCたちも真っ青の、面白いやり取りが見られそうである。

冨士海ネコ

デイリー新潮編集部

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