「人類救済に対して、私は活動を取っている……」機内でマスク拒否の呉市議が4年前に提出した“ヤバい研修報告書”

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 広島県呉市の谷本誠一市議(65)の発言が注目されている。2月6日、北海道釧路市で講演した後、帰途につく飛行機内でマスク着用を拒み、離陸を1時間以上遅らせた挙げ句、搭乗を拒否された市議である。17日、市議会は政治倫理審査会を開いて谷本議員を追及した。だが、その発言があの人たちの主張と瓜二つで……。

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 政治倫理審査会(政倫審)とは、議員への辞職勧告決議案の提出や警告などを行うために国会や地方議会に設けられる。呉市議会は、谷本市議の行動が政治倫理条例に違反するとして、初めて政倫審を開いたという。

 そこに現れた谷本市議、「マスク着用の強制は人権侵害」などと訴えたが、別の呉市議から「谷本議員がやっていることは感染拡大を助長する活動」と指摘されると、こう言い出したのだ。

谷本:私から言わせれば、作られた、計画されたパンデミックで、多くの方が不幸に陥っている。その“人類の救済”に対して、私は活動を取っている!

――人類の救済? なんだか聞いたことがある。さらに、責任の重さを感じているかを問われると、

谷本:信念の行動を取ったつもりでございます。『谷本のおかげで議会が泥を塗られた』とか、そのような考えをお持ちだろうと推察しますが、私はそのような認識はございません。

――政倫審の終了後、記者から「計画して起こしたのか」と問われると、

谷本:成り行きでなった。成り行きでそうなったということで、天が私を導いたと考えています。

 天に導かれたとは……。デイリー新潮は「新宿で300人デモ……ノーマスクでワクチン反対を訴える人々の正体」(1月31日配信)で、トランプ前大統領の写真を掲げ、「コロナは存在しない」とノーマスクを訴える、困った人々を取り上げた。執筆したジャーナリストの藤倉善郎氏に聞いた。

世界を操る闇の組織

「谷本市議の“計画されたパンデミック”などという陰謀論は、米国の『Qアノン』や私が記事にした『神真都(やまと)Q』の主張とよく似ています。彼に直接取材した週刊誌へのコメントは、より似ているように思いました」(藤倉氏)

《「そもそも私に言わせれば、新型コロナウイルス感染症自体がとんでもない茶番劇。世界を操る闇の組織による陰謀なんですよ」》(「週刊女性PRIME」2月10日配信)

「もっとも、谷本市議が神真都Qと具体的に繋がっているかはわかりませんが」(藤倉氏)

 谷本市議のこれまでの活動を改めて見てみよう。自身の公式サイトによると、1956年に呉市江田島に生まれ、31歳の時に中川秀直代議士(当時)の秘書になり、東京の議員会館で働いていたとある。1995年に呉市議会議員選挙に出馬し初当選。以来、6選を果たしたベテランだ。

 そして「政治の原点」に書かれた一節を抜粋すると、

《2020年の米国大統領選挙で見られたように、不正選挙が堂々と行われ、行政や議会が機能不全に陥ったばかりか、司法さえも見て見ぬ振りを通しました。ビッグテックによる検閲や情報操作が白昼に展開され、世論を間違った方向へ誘導しようとしました》とある。

「米国のQアノン信者たちの主張そのものと言っていいでしょう。いつから谷本市議はこのような発言をするようになったのでしょう」(藤倉氏)

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