北京五輪アプリ、インストールすればハッキングされる? 遅れた日本政府の対応
欧米と比べて日本の対応は……
「史記」や「三国志」など、かの国の歴史書には、事前に敵側にスパイを潜り込ませ、その後の戦いを有利に導く“埋伏の毒”と呼ばれる計略が登場する。
それを彷彿させるだけに、「私物のスマホは持って行かず、使い捨てを用意するのがベスト」(守井氏)という。が、日本政府の注意喚起は開幕のわずか2日前というタイミングだった。
「欧米と比べて日本の対応は時すでに遅し、でした」
と、国際ジャーナリストの山田敏弘氏は肩をすくめる。
「毛沢東が自著『持久戦論』で明らかにしたように、中国はどんな戦いでも長期戦を辞しません。例えば、フィギュアスケートの羽生結弦選手やコーチのスマホからは練習メニューや指導内容が分かるはず。将来的にコーチが交代することがあれば、いち早く羽生選手の意中の人物を特定し、その就任を阻止するように中国側が先にオファーを出すことも可能になります」