「離婚する予定なので嘘言った覚えも」「これ以上の誠意は見せられない」1億1500万円詐欺男「逮捕の瞬間」の言葉とは?【銀座ホステスの告白】(その4)

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連帯保証人はほぼほぼ無理だと

 もちろん良子さんは、こうした弁明に耳を貸さなかった。
「気持ちがあろうとなかろうと、名前、生年月日を偽られ、結婚の事も隠され、お金を勝手に使われてた事で信頼関係は崩れました。普通そうだと思いますよ。私は何か貴方に嘘をついたことがありますか? 貴方が返せるお金は返してください。あとは、契約書にのっとり返してください」と伝えたが、岡容疑者は「誠意の限界」と言うばかり。

 その後には、「何もかも、騙す前提で、好き好んで嘘ついてた訳じゃないんですよ。だったらとっくの昔に貴方の前から消えてますよ。貴方とずっと一緒に居たかったし、楽しい事もしたかったけれど、全てにおいてタイミングが悪かっただけです」と伝えてもきたが、良子さんは、「タイミングが悪かったのではなく、貴方が使いこんだのが悪いのです」と指摘し、新たな返済に関する契約書を結ぶ際に連帯保証人を求めた。

 それへの返信が「探してはみますが、連帯保証人はほぼほぼ無理だと思います」「(会社の社長を務める父親にも)話しましたが無理でしたし、その後探しましたが無理ですね。連帯保証人は絶対に無理だと思います」だった。

勘弁してもらうしか無いです

 岡容疑者が提案する月150万円の返済ペースだと毎月130万円ほどの遅延金が発生することについて問うと、「遅延損害金は申し訳ないですけど、勘弁してもらうしか無いです」「元本1.15億円に対して、150万だけ毎月返済だったら、約6年4ケ月で完済です。これでは遅過ぎる上、納得してもらえないと思うので、毎月150万は確実にして、プラスαという表現にしているんです。プラスαは1000万かもしれないし、額は約束出来ないからです」と言う。

 出会った頃、口にしていた投資実績に関する景気の良い話はどこへ消えたのか。そもそも投資の実態はあるのか。疑問に思うのが普通だろう。

 良子さんが繰り返し、「私のお金も含めて使った今回の投資は何という名前のものですか? どこの口座にお金を入れましたか? 自分の口から本当の事を話してください」とメッセージを送ってもこれには答えず終い。「私があげた時計(265万円相当のロレックス)とか売れば少しずつでも返済できると思いますが、時計も手元にないでのですか?」と尋ねても、満足する答えはなかったという。

 良子さんがこの時計を買わされた時の経緯については【その2】で触れたが、岡容疑者はデートの際に「(元本保証に加えて手数料なしで月の配当が700万円という)あり得ない次元の話してるんだから、少しくらい誠意見せてくれても良くない?」と言って時計をねだっていた。これに対して良子さんの反応が鈍いと、「ホント全然ダメだ。投資もやめとこっか」と不機嫌になったのだった。誠意の欠片でもあるなら、ロレックスを売却して返済に充てるのが筋なのだろうが、実際ロレックスは、プレゼント直後に売却されていたとされる。

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