冬ドラマ 初回、2回目を見逃した方のために…これからでも観ておきたい4作品

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フジテレビ「ミステリと言う勿れ」(月曜午後9時)

 こちらも原作は「月刊フラワーズ」に田村由美さんが連載している漫画。それをほぼ忠実に映像化したことにより、魅力溢れる作品になった。映像化しやすく脚色して制作するより、はるかに難しかっただろう。

 謎解き役の主人公は大学生・久能整(菅田将暉、28)。膨大な知識と突出した観察力、洞察力を持つ。けれど謎解き好きの若者ではなく、本人が望まないのに推理を迫られてしまう。

 これが作品の特徴の1つ。好きで謎解きをする訳ではない久能が、鮮やかに事件を解決してしまうところが面白い。

 物語はまるで舞台のようにセリフ中心で進行する。その言葉の中には「哲学」や「心理学」「新しい正義」などが散りばめられている。これも原作と同じ。既存のミステリーとは全く異なる。歯ごたえのある作品だ。

 謎解きの部分がフェアであるのもいい。近年は奇をてらったストーリーのミステリーが増え、観る側が犯人を言い当てられるはずのない作品が多いが、この作品は違う。謎解きの材料が隠されない。

 だから事件解決の時点で、「おいおい、そりゃないよ」とならない。腑に落ちる。ミステリーの本場・イギリスの作品に相似形である。

日本テレビ「ムチャブリ! わたしが社長になるなんて」(水曜午後10時)

 出世欲などサラサラなかったベンチャー企業のOL・高梨雛子(高畑充希、30)が、子会社の社長に就任し、レストランのリニューアルと経営を託される。直感で行動するカリスマ社長・浅海寛人(松田翔太、36)のムチャブリだった。

 雛子が気乗りしないままレストランに出向くと、古くからの従業員はリニューアルに猛反発。おまけに部下の1人である大牙涼(志尊淳、26)はクソ生意気で逆らってばかり。

 なんとか従業員の理解を得て、リニューアルを行い、レストランの新規オープンにこぎ着けるが、今度は客が来ない。

 その後も雛子は困ってばかり。だが、へこたれない。実は子会社の社長就任はムチャブリではなく、浅海が雛子の適性を見抜いたのだろう。

 高畑がコメディエンヌとしての才能を見せつけている。松田もいい。「カリスマ社長」のような浮き世離れした人物を演じさせたら、天下一品だ。

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