朝の情報番組戦争 「スッキリ」「めざまし8」の明暗 加藤浩次はいよいよピンチに

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重視される「スタンス」

 今の情報番組の視聴者の感覚は突撃取材を受け入れていた昭和末期とは全く違う。人権意識が薄いと思われた番組は反感を買う。また今の視聴者は情報番組のスタンスを見ている。

 時代の変化を象徴するような出来事が昨年12月21日にあった。同18日に逝去した神田沙也加さんの葬儀後、会見を行った神田正輝(71)と松田聖子(59)がその場から立ち去ろうとした時、「今のお気持ちは?」と質問した情報番組の取材ディレクターが、SNS上などで猛批判された件である。

 続いて対象的なエピソードがあった。同22日に「めざまし8」の谷原が「きょうで、この神田さんのことについての報道は、一線を引いて終わらせたいと思います」と約束すると、SNS上に共感する声が並んだ。

 この谷原の約束の前後から「めざまし8」は視聴率が急伸。沙也加さんの訃報への配慮が視聴者に支持されたのは間違いない。やはり今の視聴者は情報番組のスタンスを注視している。

 昨年12月に入るまで関東の視聴率は「モーニングショー」「スッキリ」「めざまし8」の順番がほぼ固定されていた。だが、12月20日に「めざまし8」が「スッキリ」を超えて2位になった。同27日、今年1月7日と同17日も「めざまし8」が2位に。ほかの日も両番組は接戦を繰り広げている。

■1月11~13日 関東地区の視聴率の平均値

「モーニングショー」世帯約10.7%、個人約5.8%
「スッキリ」    世帯約5.8%、個人約3.0%
「めざまし8」   世帯約5.1%、個人約2.6%

 関西地区と東海地区が最下位なので、関東地区まで最下位が多くなると、加藤の立場は危うい。ニュースや情報番組は視聴率が低下すると、理由をMCに押し付けてしまいがち。番組の方針や構成などに改善点があるとは思わず、MCを替えたがる。

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