殺害予告に引退勧告…ネットの「誹謗中傷」が止まらない!プロ野球選手はSNSとどう付き合えばいいのか

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 プロ野球のオフに大きな注目を集めるのが契約更改だが、年俸の話以上に大きな話題になったのが福敬登(中日)ではないだろうか。契約更改を終えた後の記者会見で、シーズン中に失点を喫した後には自身のSNSにおびただしい数の誹謗中傷が届き、中には殺害予告をほのめかすものもあったと公表した。その後、福は愛知県警に被害届を提出し、受理されたことが報じられた。【西尾典文/野球ライター】

手軽さと匿名性が……

 また、1月10日には岩見政暉(楽天)のTwitterアカウントに対して「枠ないんで任意引退してくれますか?」という書き込みがあり大きな波紋を呼んでいる。岩見は、慶応大を経て2017年のドラフト2位で入団。過去3年間の成績は、32試合に出場し、9安打、1本塁打、4打点、打率.143と、東京六大学野球で活躍したスラッガーとは思えないような低迷に喘いでいる。

 この書き込みに対して、意に介さない返信で対応しており、今のところ被害として訴える様子は見られないが、今後も福のような事態に発展するケースが出てくる可能性を改めて感じさせる出来事だった。

 プロ野球選手に対する“野次”は昔からあるものだが、今回問題となっているようなSNSの書き込みはそれとは明らかに異質なものである。まず大きいのが、手軽さと匿名性だ。直接、球場で選手に対して言葉をかけるのには、それだけの労力と度胸が必要になる。だが、SNSでは顔も名前も隠したまま、書き込むことが可能である。

 もちろん、直接の声がけであれば、何を言ってもいいわけではないが、面と向かって言われるよりも顔も見えない相手から匿名で罵られる方が不気味と感じるケースも確かにあるはずだ。

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