清原果耶、朝ドラ後の第一作はTBS「ファイトソング」 モネとは全く違う役柄に注目
NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」の人気は衰えを知らないが、一方でやはり好評だった前作「おかえりモネ」（10月29日終了）のヒロイン・清原果耶（19）が、1月11日から始まるTBSの新連続ドラマ「ファイトソング」（火曜午後10時）に主演する。モネのイメージから脱却し、成功を収められるか？
清原果耶は13歳で朝ドラ「あさが来た」（2015年度下期）に出演し、女優デビューを遂げた。以来、NHK「透明なゆりかご」（2018年）など4本のドラマに主演。演技への評価が高いとはいえ、10代でこれほど主演作のある女優は珍しい。
もっとも、主演作はすべてNHKのドラマ。清原はNHKっ子だったのだ。「ファイトソング」は民放での初主演作となる。
「民放で初めて主演という形で参加させていただくので、正直、すごくビビってますけど、自分に出来ることを100％、120％出せたらいいなと思っています」（清原、TBSの代表インタヒュー）
朝ドラのヒロインを務めた直後に出演するドラマは大きな意味を持つ。万一、失敗作になったら、朝ドラで得た名声が帳消しになりかねない。
半面、過去の例を見ると、朝ドラ後の第1作のドラマで成功を収めれば、そのまま上昇気流に乗りやすい。
過去には朝ドラ後の第1作が失敗し、2度と主演を任されなかった女優もいる。やはり第1作で失敗した後、徐々に仕事が減ってしまい、引退した女優も。朝ドラ後の第1作にはその女優の真価が表れやすい。
朝ドラヒロインたちの朝ドラ後第1作
近年の朝ドラでヒロインを務めた女優の朝ドラ後第1作を振り返ってみたい。
■「まれ」（2015年度前期）土屋太鳳（26）、第1作「下町ロケット」（TBS、2015年10月期）助演
■「あさが来た」（2015年度後期）波瑠（30）、第1作「世界一難しい恋」（日テレ、2016年4月期）ヒロイン
■「とと姉ちゃん」（2016年度前期）高畑充希（30）、第1作「東京センチメンタル」（テレ東、2017年1月、単発）助演
■「べっぴんさん」（2016年度後期）芳根京子（24）、第1作「小さな巨人」（TBS、2017年4月期）助演
■「ひよっこ」（2017年度前期）有村架純（28）、第1作「中学聖日記」（TBS、2018年10月）主演
■「わろてんか」（2017度後期）葵わかな（23）、第1作「ブラックペアン」（TBS、2018年4月期）ヒロイン
■「半分、青い」（2018年度前期）永野芽郁（22）、第1作「3年A組－今から皆さんは、人質です－」（日テレ、2019年1月期）ヒロイン
■「まんぷく」（2018年度後期）安藤サクラ（35）、第1作「マンゴーの樹の下で～ルソン島、戦火の約束～」（NHK、2019年8月、単発）助演
■「なつぞら」（2019年度前期）広瀬すず（23）、第1作「Living」（NHK、2020年5月、単発）助演
■「スカーレット」（2019年度後期）戸田恵梨香（33）、第1作「鍵のかかった部屋シリーズ特別編」（フジ、2020年5月～6月）ヒロイン
■「エール」（2020年度前期）二階堂ふみ（27）、第1作「プロミス・シンデレラ」（TBS、2021年7月期）主演
■「おちょやん」（2020年度後期）杉咲花（24）、「恋です！～ヤンキー君と白杖ガール～」（日テレ、2021年度10月期）主演
清原の第1作「ファイトソング」はヒューマン・ラブコメディ。放送枠も昨年末まで「婚姻届に判を捺しただけですが」が放送され、TBSがラブコメの指定席にしている火曜午後10時台である。もっとも、SNS上には「清原さんがラブコメ？」と意外感を訴える声がある。
「おかえりモネ」のモネが冗談一つ言わない真面目な女性で、菅波光太朗（坂口健太郎、30）との恋愛もピュアなものだったからだろう。菅波が超の付くほどの奥手だったから、2人はまるで中学生同士のカップルのようだった。
だが、清原がラブコメをやることについては心配無用。映画で経験済みだ。成田凌（28）とダブル主演した昨年3月公開の「まともじゃないのは君も一緒」がそうで、観客席を爆笑の渦に包んだ。
この映画で清原は予備校生・秋本香住役を演じた。成田は予備校講師・大野康臣役。この大野が理屈っぽくてコミュ症なので、清原演じる秋本がビシビシと厳しい突っ込みを入れまくった。モネとは大違い。ファンならよく知っているはずだが、清原は役柄の振り幅が大きい。
同10月に公開された映画「護られなかった者たちへ」では一転、弱者を見殺しにした人たちに容赦なく罰を与えるケースワーカーに扮した。映画が終盤に入ってからの清原の目からは狂気すら感じた。モネ役は清原のごく一部でしかない。
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