「麻生太郎自民党副総裁」の失言癖をふり返る…次官セクハラ擁護、民度が違う、ナチスの手口に学べ

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「半径1.5メートルの男」と呼ばれて

 自民党の麻生太郎副総裁は政界で「半径1.5メートルの男」と呼ばれてきた。気さくなキャラクターに接すると魅了されることが少なくないが、そうでなければ無遠慮な振る舞いな不愉快な思いをすることを指している。TPOをわきまえない発言も枚挙にいとまがなく、16日の派閥の会合でその種の言葉を述べたと報じられている。改めて、関係者の気分を逆なでし、ときに国益を損なってきた失言癖をふり返ってみたい。

 麻生氏は16日の派閥の会合で、今国会が行われている予算委員会について、「テレビで楽しく拝見している」「岸田さんの答弁が良いのか、新人の方々(大臣)の答弁が良いのか、それとも俺がいないから、安心して見ていられるのか」と述べ、笑いを誘った。

「その前日、森友問題をめぐる財務省の公文書改ざん問題に絡んで自殺した職員の妻が国に損害賠償を求めた訴訟で、国側が雅子さん側の請求を受け入れることで終結しました。改ざん問題をこれ以上追及されないようにするためと見られます。まぁ裁判ですから様々な闘い方があるわけですが、賠償金の約1億円は税金から支出されることになりますし、当時担当大臣だった麻生さんが予算委員会について軽口を叩いたのは不謹慎のそしりを免れないのではと言う人が多いですね」

 と、政治部デスクは指摘する。自殺の責任が国にあるとして、赤木さんの「上司」のトップは麻生氏。1億円の責任をもっとも負うべき人物だと言われても仕方ないのだが……。

はめられて訴えられているんじゃないか

 財務省絡みで言えば、2018年4月に明らかとなった事務次官が担当の女性記者に行ったセクハラ行為への対応も顰蹙(ひんしゅく)を買った。次官のセクハラ音源が公開され、次官が処分されるに至っても、

《はめられて訴えられているんじゃないかとか、ご意見はいっぱいある》

《セクハラ罪という罪はない。殺人とか強制わいせつとは違う》などと筋違いの発言をしつつ、次官を一貫してかばい続けた。

 女性に対して無神経なのは芸風か、2019年2月の国政報告会では、少子高齢化について「年寄りが悪いみたいなことを言う変なのがいっぱいいるが、間違ってる。子どもを産まなかった方が問題なんだから」と発言。その後の予算委員会で発言の撤回を余儀なくされている。

 弱者への思いやりにも欠けるようで、2013年1月、終末期の高額医療について、《私は少なくともそういう必要はないと遺書を書いているが、いいかげんに死にたいと思っても『生きられますから』と生かされたらかなわない。さっさと死ねるようにしてもらわないと》《政府のカネでやってもらっていると思うと、ますます寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらうとかいろいろ考えないと、この種の話は解決しない》と発言。

 外相時代の2007年7月には、日本の農産物輸出に関し、《7万8000円と1万6000円はどっちが高いか。アルツハイマーの人でも分かる》などと述べている。

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