巨人が「西川遥輝」を本格調査 もし獲得なら…OBが教えるファンを納得させる方法

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復活の可能性

 中堅選手が自由契約になることは珍しくない。だが、どこまで活躍できるか読めないことに加え、それなりの年俸を保証する必要もある。そのため二の足を踏む球団も少なくなかった。

「西川くんと巨人が『最初は最低年俸だが出来高は高額』という新しい契約の形を示し、他球団が続くようになれば、移籍市場が活発化するはずです。移籍先のファンも『最低年俸でも現役を続行したいのなら応援するぞ』と歓迎してくれるでしょう。来季に復活を果たせば、年俸は跳ね上がります。ファン好みの“シンデレラストーリー”で人気も上がるはずです。選手も球団もファンも、みんなが喜ぶ理想の展開です」(同・広澤氏)

 仮に西川が巨人に入団した場合、往時の輝きを取り戻すことができるだろうか。ちなみに打率のキャリアハイは、リーグ2位を記録した2016年の3割1分4厘だ。

 この年、西川は138試合に出場し、出塁率は4割0分5厘。41盗塁を決め、5本のホームランも放っている。

復活の“切り札”

 何より16年の日ハムは、リーグ優勝を果たし、日本シリーズでは広島を4勝2敗で下して日本一に輝いた。西川はチームの優勝に大きく貢献したのだ。

「西川くんのバッティングを見ても、直さなければならない点は私にも分かりません。それくらい微妙な違和感やズレが、打撃不振の原因になっていると思います。車に喩えて言えば、エンジンが壊れているわけではないのです。ほんの少し電気系統が故障しているとか、バッテリーが上がっているとか、パンクしたタイヤを交換すればOKとか、それくらいのレベルです」(同・広澤氏)

 細かい修正で済むというのは朗報ではあるが、バッティングの見直しは自分ひとりで解決できるような簡単な問題ではない。かといってチームの打撃コーチは多忙であり、マンツーマンで教えてくれるわけでもない。

 そこで広澤氏は、個人的な打撃コーチを見つけて契約することを勧めるという。まだまだ日本では前例のない方法だ。

「2億円プレーヤーだったのですから、お金に苦労しているはずはありません。思い切って自分専属の打撃コーチを自腹で雇うのです。一流のプロゴルファーが専属のレッスンプロを抱えているのと同じです。西川くんは29歳、まだまだ充分に活躍できる年齢です。球界OBには教えるのが上手い人がたくさんいます。信頼できる専属コーチと二人三脚で来季に復活を成し遂げれば、自腹を切った人件費などあっという間に戻ってくるはずです」

デイリー新潮編集部

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